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2018年1月12日 2025年未来予測、ヒューマンタッチ総研が独自試算 建設技術者、今後10年間で6.7万人減少 ~需給改善には生産性向上と働き方改革が急務~

ヒューマンホールディングス株式会社の事業子会社で、人材紹介事業を行うヒューマンタッチ株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:髙本和幸、以下「ヒューマンタッチ」)が運営するヒューマンタッチ総研は、建設技術者不足問題についての独自試算をまとめました。それによると、建設技術者は2015年の31万人から24.3万人と、今後10年間で6.7万人減少し、2025年時点では本来必要な人数よりもおよそ11万人超が不足。一方で、ICT導入などの生産性向上などが進めば、不足数は6万人弱まで縮小し、およそ5.5万人分の需給ギャップが改善することが分かりました。

■建設技術者数は減少傾向

建設業界では生産年齢人口の減少と建設技術者の高齢化が深刻な問題となっています。総務省の労働力調査によると、建設技術者数は15年の31万人に比べ、16年は30万人と、足元でも前年比で1万人減少。一方20年に開催される東京オリンピック後も、インバウンド需要に対応するための開発や、老朽化インフラの修繕・建て替えなどで建設需要が大きく落ち込むことはないと見込まれ、建設技術者の確保が必要な状況は続くと考えられます。

そこで、ヒューマンタッチ総研では、各種データ(※)を基に、25年の建設業界の人材需給ギャップを、生産性向上などが進まない【A.現状維持シナリオ】と、【B.生産性向上シナリオ】の2つのパターンで試算し、その結果をまとめました。

試算では、(1)建設技術者数、(2)建設業界として本来必要な技術者数―の2つの将来推計を作成。(1)の建設技術者数については、①他産業からの入職、②建設系学部卒業生の入職―の2つの増加要因と、③他産業への転職、④定年による退職―の2つの減少要因を基に、これらの差し引きによって、将来の推計値を算出しました。その上で、(1)と(2)の差から、業界で不足する建設技術者数を算出しました。

 

■【A.現状維持シナリオ】2025年、11万3750人の建設技術者が不足

それによると、建設技術者数は15年の31万人から、25年には24万3035人へと6万6965人減少するとの試算結果(=表1参照=)が出ました。▼表1 建設技術者数の増減要因

一方、厚生労働省の「一般職業紹介状況」から割り出した、25年時点で本来必要な建設技術者数は、現状維持シナリオでは35万6785人と試算され、差し引き11万3750人が不足するという結果が出ました。

減少要因で特に影響が大きいのは定年による退職です。15年時点で3割を占める55歳以上の就業者9万7000人が順次65歳を迎えて退職しますが、それを他産業からの入職や新卒採用だけではカバーしきれないと見られます。

 

 

 

【A.現状維持シナリオでの建設技術者数のシミュレーション】

A.現状維持シナリオでの建設技術者数のシミュレーション

 

■【B.生産性向上シナリオ】生産性向上すれば、人材不足数は5万8475人まで縮小

次に、調査・測量、設計、施工、検査、維持管理・更新までの全ての建設生産プロセスでICTを活用する「i-Construction」が生産性向上シナリオでの本来必要な建設技術者数の増減要因建設業各社で推進されるほか、働き方改革に対応して時間外労働の削減や週休2日制の導入が進むと仮定した場合に、本来必要となる建設技術者数を試算しました。

国土交通省が掲げる「25年度までに建設現場の生産性が20%向上」という目03標が実現すれば、同じ建設需要に対応するために必要な建設技術者数は7万1539人減少すると想定されます。一方、現状2078時間の年間総労働時間を製造業レベル(1958時間)にまで引き下げれば、1万6266人の雇用が新たに必要になります。したがって、生産性向上シナリオでは業界として本来必要とされる建設技術者数が30万1510人まで減少し、建設技術者数24万3035人との差である人材不足数は5万8475人まで縮小し、現状維持シナリオより5万5275人分改善する見通しとなりました(=表2参照=)。

 

【B.生産性向上シナリオでの建設技術者数シミュレーション】

B.生産性向上シナリオでの建設技術者数シミュレーション

■ヒューマンタッチ総研所長・髙本和幸(ヒューマンタッチ代表取締役)のコメント

この「2025年の建設技術者数予測」の結果を踏まえると、国土交通省が推進している「i-Construction」に代表されるICT活用による生産性向上への取り組みは必須になると考えられます。また、時間外労働の削減や週休2日制の導入によって他産業からの入職者の増加や、他産業への転職者の減少が期待できるほか、人材不足の大きな要因になると見られる定年年齢の引き上げや、女性も働きやすい職場環境づくりなどが行われれば、この試算よりもさらに需給ギャップが改善することも予想されます。こうした労働者確保に向けた複合的な取り組みを行い、労働環境の向上を推進することが、今後の企業経営にとっても、業界全体にとっても、非常に重要になると考えられます。

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