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【ハッピー・ドボクリスマス】未来の建設パーソンを育むドボク本5選【ドボクリ】

【ハッピー・ドボクリスマス】未来の建設パーソンを育むドボク本5選【ドボクリ】

もうすぐクリスマス。これを読む建設パーソンは、愛するお子さんに何をプレゼントするつもりだろうか。

まだ何も用意していない? それなら、本をプレゼントしてみてはどうだろう。

どうせなら、土木に関する本がいい。早い段階から奥深い土木の世界に触れてもらって、未来の建設パーソンを育てるのだ!

子どもに技術供与の難しさを教える本がある!?

というわけで、「建設の匠」編集部はさっそく土木学会附属土木図書館を訪ねた。

四ツ谷にある土木学会。この建物を入って奥のほうに土木学会附属土木図書館はある。

今回のドボク本推薦人は、土木図書館委員会委員の五十畑 弘さん(元日本大学生産工学部教授)だ。JFE(元・日本鋼管)に勤務し、1985年度土木学会田中賞受賞橋の秩父橋の設計を担当した橋梁のスペシャリストである。

とってもダンディな雰囲気の五十畑さん。

――本日はよろしくお願いします。子どもにおすすめのドボク本を教えてください。

五十畑さん はい、こちらにご用意しました。

テッテレー!!!これがドボク本だ!!!!

五十畑 まずは『はしをつくる』(ほるぷ出版)ですね。

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――わあ、ポップでかわいい絵柄ですね。おしゃれだわ。

五十畑 橋の種類――トラスとかラーメンとか――一般的な言葉ではないんですけれど、くわしく書いてあります。それなりの年齢以上のお子さんに、ということになるでしょうね。ちょっとお高いですけれど。

――1300円ですか。絵本にしては高めですが、まあ、クリスマスプレゼントですし、多少はね。

五十畑 続いてはこれです。『ふたつの国の物語 土木のおはなし』。

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「ふたつの国」というのは、技術を輸出する国と技術供与を受ける国で、「外国の技術だけに頼っていると衰退しちゃいますよ」というメッセージを裏に込めた、啓蒙的なストーリーです。

――……いきなり深い話をぶっこんできますね。でも、これからのグローバル社会と匠の技の伝承について問題意識を持たせるにはいいかもしれないです。

五十畑 次は『大きな写真と絵でみる地下のひみつ(全4巻)』。これは普通あまり目にする機会のない地面の下のことが、いろいろ書かれています。土木学会地下空間研究委員会が監修しています。かなりマニアックです。

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――大人が読んでも楽しめるんですね。って……おふぅ……4巻セットで12,000円(白目)!!!

五十畑 小学生にとっては,結構な額かな。

――小学生でなくても結構な額ですが……いや、でもこれ、読んでみるとかなり知的好奇心が刺激されますね。「子どもにあげる」からという大義名分で大人が読みたくなります。せっかくクリスマスだし(二度目)。うん、これは建設パーソンならば大人買いしてコンプリートしたいです。

五十畑 うん。大人でも十分に楽しめると思いますよ。ふだん目にすることがないことだからね。

普段目にしない世界を知り、思いをいたす

五十畑 次に『見学しよう 工事現場(全8巻)』。これはとにかくすごい。

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――おっと、ゴジラ好きで有名な溝渕利明教授の監修じゃないですか。

五十畑 工事現場なんて日々目にしていても、なかなか覗けないですよね。工事の中身を知りたい、どのようにして成り立っているのかを詳しく知ることができます。

――特に「公園のひみつ」はものすごく興味深いですね。そもそも公園の何がひみつなのかという……。

五十畑 あと、これまでどんな人が土木工事をやってきたのかというのでは,こちらの歴史物がおすすめですね。

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『土木の絵本 (全5巻)』は⼈物に焦点を当てているシリーズです。監修は⼟⽊史専⾨の⾼橋 裕先⽣という⽅で、⼤学⽣向け教科書も書かれています。発行した(一財)全国建設研修センターのサイト(http://www.jctc.jp/about/dobokuvideo)で自由に閲覧できます。

――おお、これは間違いないやつだ。歴史好きは歴史上の偉人が築いたインフラなどから、地理好きになったりしますよね。おや、絵は『からすのパンやさん』『だるまちゃん』シリーズでおなじみ、かこさとしさんじゃないですか。かこさんは奇しくも今年亡くなられました。合掌。かこさんを偲ぶ意味でも今年にぜひ。ただ、クリスマスプレゼントとしては渋すぎる気もしますが。

五十畑 ちなみに「土木偉人かるた」が誕生したルーツは、この絵本です。

――この絵本からかるたへアップデートしたんですね。子どもにドボクへの興味を持ってもらうために、こういう本やかるたがあるわけで。こんなことを言ったらなんですけれど、一種の刷り込み教育的なものかと。

五十畑 子どもがどんなことに興味を持っていて、あるいはどういうことを将来やってもらいたいか。僕も子どもたちに「橋について知りたい」という好奇心の導入になれば、橋のことを専門的に学ぶきっかけになればと思って、この本を書きました。

――真打キター!! 五十畑さん監修の『あんな形 こんな役割 橋の大解剖(調べる学習百科)』ですね。

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五十畑 10歳前後ぐらいからの調べ学習用で、学校の先生が「橋について調べてごらん」と言ったら図書館で借りて読むような本ですね。中身もいろいろな橋の紹介があって、さらに橋に対する力の加わり具合まで書かれています。

――かなりマニアックですね。

五十畑 ルビは振ってはいますけどね。対象としては10歳からのお子さんで,橋に興味を持っているお子さんには向いているかも。この本を読んでいい土木屋になってほしいなと。

――(でも、お高いんでしょう?)

五十畑 3,600円ですが、主に図書館などに置かれていますが、個人でも買えますよ。

――橋っていろいろなカタチがありますよね。個人的には豊海橋から見る永代橋が一番好きです。

五十畑 豊海橋は形としてはちょっとマニアックですよね。そうそう、永代橋はいまより200mぐらい上流にあったんです。それを下流に移したんですよ。赤穂浪士の……

(しばらく橋トークが続く)

橋の話になると、ものすごく嬉しそうな五十畑さん。

――閑話休題。ちなみにこれらの本はすべて、土木学会附属土木図書館に配架されていますが、図書館は子どもも入れるんですか。

土木学会職員の方 研究者対象の施設ですので、未就学児が来る想定はしていないですね。だから「子どもは無料」とかはないです。

――キッズスペースみたいなものがあればいいんじゃないでしょうかね。子どもを連れて、「パパはお仕事の本を読むから、きみはこんな本を読んだらどう?」とか。これだけ土木の本に囲まれていたら否応なしに好きになるんじゃないかと。

五十畑 それは好きになるかもしれないですね。昨年10月にイギリス土木学会の図書館に行く機会があったんですが、3年ぐらい前に行った時には非常に図書館らしい古めかしい図書館だった。それがぜんぜん変わっていて、子どもを対象に「トンネルはどういうものか見てみよう」と床に描いてあったり、やりすぎじゃないかというぐらいソフト化していたんですよ。日本でもいま図書館自体が変わりつつあるでしょう。カフェを併設していたり、飲み物を持ち込んでもいいようになったりとか。日本の土木学会附属土木図書館もやがてはそんな開かれた施設に……。

――その意味では土木学会附属土木図書館でも子どもが読めるようになっているといいなと思います

五十畑 自分の子どもが小学生ぐらいの年齢の頃にこのような本を置いておけば、興味が湧くんじゃないですかね。(職員の方に)そのうち、やりますか? 「子ども向けの本シリーズ」とか。図書館に来た30代~40代の方がお子さんに「こんなものがあるんだ」とすすめられるような……。

――いっそプレイマットを敷いたり、建機のおもちゃを置くとかまで振り切っちゃってください。土木学会さんの大英断、勝手に期待しています!

 

それではみなさん、よいクリスマスを! ハッピー・メリー・ドボクリスマス!!(←これ流行らせたいと思っている編集部)

 

取材協力/土木学会附属土木図書館

WRITER
「建設の匠」編集部
「建設の匠」編集部
「建設の匠」編集部の中の人。ひとりで取材したり記事を書いたり写真を撮ったりしております。ツイッターは@KensetsuTAKUMI、フェイスブックは@kensetsutakumi2018。
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