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ツナガルドボク宮内よしゆきの「土木3.0」【01】土木にいまこそ熱狂を!

ツナガルドボク宮内よしゆきの「土木3.0」【01】土木にいまこそ熱狂を!

イラスト/渡辺貴博

突然「なんでもいいのでぼくに書かせてください!」と売り込んできたひとりの土木学生。

その勇気と熱量と勢いを買って、このたび、連載コラムをはじめることに。

学生の立場で鳥取から建設業の魅力を発信しようとする若さと熱さを感じていただきたい。

活きの良さゆえ、時には暴走するかも……?そのあたりはあたたかく見守っていただけると幸いです。

(編集部)

土木界に入ったのはあの地震から

はじめまして。

鳥取大学 大学院1年で、「ツナガルドボク中国」の代表理事をしている宮内芳維(みやうち・よしゆき)といいます。

おそらくこの「建設の匠」で現役大学生が執筆した記事が掲載されるのは、はじめてのことだと思います。

これからコラムを連載させていただくのですが、最初の記事では、今後の人生における所信表明的なことを書いてみようと思います。

ぼくが土木の世界に興味を持ったキッカケは、兵庫県南部地震でした。世間では「阪神・淡路大震災」と呼ばれている震災です。震災が発生した年、1995年は私が生まれた年です。そしてぼくの地元も、震災が発生した地域のかなり近くでした。

そんな震災で被害を受けた都市が、どうやっていまの状態に復活したのかに関心を持つようになりました。それはすなわち、土木の世界を知ることでした。やがて、土木の世界の壮大さに魅せられ、自分自身も土木に携わってみたいと感じるようになり、そんなことから、いまに至ります。

鳥取大学で土木工学を学び続けて、現在5年目。土木の世界の良いところ、悪いところが見えてきました。ぼくは土木技術者のタマゴながら、業界が抱える課題を強く憂慮し、それをなんとかして変えていきたいと考えています。

そこでぼく自身、土木業界の若手・人材不足解決へ少しでも貢献出来るよう、「ツナガルドボク」中国支部を開設し、地域連携と建設業の魅力をかけ合わせた活動を展開しています。さまざまな課外活動を行いながら、試行錯誤する毎日です。

土木業界はこのままではあぶない

いま、どの業界も若手・人材不足だとは思いますが、土木業界は特に危機状態だとぼくは捉えています。この日本を支えている社会基盤をつくる人間がいなくなってしまえば、もう日本は「終わり」だと。

しかし、建設業の魅力を発信する人たちは、土木業界ではシニアの方々ばかり。魅力発信の活動に取り組む学生や若手はほとんど皆無なのが現状です。

僭越ながら、土木業界の若手はたとえ大手企業に所属していても、夢もなければ活動的でもないように思います。そもそも、土木のことが本当に好きな学生や若手が、非常に少ないようにも感じます。

自分の仕事に関係する分野に、そもそもあまり興味がない――。

これほどむなしいことはありません。ぼくは土木が好きでない人に、市民の命を背負う土木業界に入ってほしいとは思わない。

そもそも業界にいる若手や学生の意識の低さが問題であり、そこが土木業界の若手・人材不足の発端なのでは、と考えています。業界の学生や若手自身が業界に対して、あまりアンテナを高く張っていない(そもそもアンテナの張り方を知らない?)がゆえに、頭の中の建設業についての引き出しが非常に少ない。最近はそれも強く認識しています。

しかし、それに対して業界の若手や学生は文句を言うだけで、結局、なにも行動しない。残念ながらそれが現実であり、さらに言えば、建設業の魅力発信などの課外活動は、すべて行政やシニアの方々が主導で、学生主導というのはほとんど見たことがありません。

これでは、シニアの方々から「最近の若者は~」と言われるのも仕方がないことだと思います。

また一方で、企業や行政などからの建設業の魅力発信先として、大学生や業界の若手といった、業界をまもなく背負う人間に対してはあまり行われておらず、小学生や中学生向けの魅力発信が多いようにも感じています。

ぼくはぼくにできることをする

ゆえに、ぼくは、この問題に切り込みます。学生主導の魅力発信である業界初の団体「ツナガルドボク中国」でもって、若手や学生を引っ張っていきます。

少しでも勇気を出して一歩を踏み出し行動することで、業界の学生や若手たちが枠から飛び出すことができるようにしたい。ぼく自身の行動も、シニアの方々には好意的に歓迎されていて、建設業の魅力発信活動にも協力していただいています(協力いただいているみなさんにはいつも感謝の念に絶えません)。

これからも、ぼくは学生や若手の意識が低い状況を少しでも変えられるように啓発活動を行いつつ、業界の魅力を日本中に発信し続けたいと思っています。

 

そして土木界全体を良くするのと同時に、どの分野の方にも広く知られるような土木技術者になりたい。ぼくはそう考えています。

以上、所信表明です。

次回以降、これからの建設業に少しでも変革をもたらせるよう、そしてこれからの業界を背負っていく学生や若手への啓発になるような記事を書いていきたいと考えています。よろしくお願いします!

WRITER
宮内 芳維
宮内 芳維
1995年西宮市生まれ。現在、鳥取大学大学院工学専攻 土木工学コース1年生(構造工学研究室所属)。「Japan Steel Bridge Competition」で日本一に輝き、IT業界最大手IBM主催の「Master the Mainframe」で賞獲得。2019年学生による鳥取県内の建設関連企業の情報発信事業特別賞受賞。2018年にNPO「ツナガルドボク中国 」を創設、代表理事をつとめている。
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