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【建設×副業】ゼネコン社員が出版? とある設計士が“看板建築画家”になった日

【建設×副業】ゼネコン社員が出版? とある設計士が“看板建築画家”になった日

国が進める働き方改革の流れの中で、「原則禁止」から「原則自由」となった副業。IT企業をはじめ、大手企業でも動きが出始めている。

しかし、われらが建設業界はどうか。実際に建設パーソンで副業をしている人はどれだけいるのだろう? 「会社が認めてくれない」「そもそも何をしていいか分からない」「本業に追われてそんな余裕もない」……そんな理由で、なかなか踏み切れないのが実情ではないだろうか。

ここに紹介するJun-Junさん(本名:宮下潤也さん)は、5月に刊行された書籍『看板建築 昭和の商店と暮らし』(TWO VIRGINS刊)の制作に携わった。しかし彼はゼネコン勤務7年目の現役設計士だという。どこから出版のチャンスを得たのか、本業と副業をいったいどうやって両立させたのか?

書籍『看板建築』制作に携わったJun-Jun(Twitterアカウント @biblio_babel)さん

「趣味をマネタイズ」という発想

もともと絵を描くのが好きだったというJun-Junさん。ツイッターのヘッダーに載せている下記のようなイラストを描いていて、そこから自分の思い描くものを実在の建築としてカタチにできる建築設計に魅力を感じ、ゼネコンを志した。

Jun-Junさんが描いたイラスト(ツイッターのトップ画)

ただゼネコンに入って、働いてみて気付いた。実は仕事上で携わる最新の建築より、自分はどうも比較的古めの建築が好きなのだと――。Jun-Junさんは言う。

建築自体はどんな建築でも好きなので、好きなものが好きなままでいられるように、古建築の嗜好は自分の趣味の範囲で昇華していけたらな、と考えていたんです。

そうはいってもこれまで現場にいた頃は忙しく、家に帰れないこともあった。設計部門に移って、ようやく時間が持てるようになったら、今度は一級建築士の勉強もあって、なかなか絵を描く時間を確保できなかったんです。そこで絵を再開したいと妻に相談したら、『どうせやるんだったら、お金にできるような方法を考えてみたら?』と……」

奥さんからの突然のマネタイズ提案。Jun-Junさんは当然「それって、趣味と言えるの?」と戸惑った。しかしよくよく考えてみれば、趣味のイラストをどこかに出展するならお金は取られる側だが、「お金に変えていく」のを主眼にして趣味を続けていくと、むしろ先鋭化され、より洗練されていくのではないか……と考えはじめた。

「『いかにほかの人たちに見てもらえるようにするか』『どの媒体で書いたら、この内容を本当に伝えることができるか』を考えるようにして、それがうまくいけば、お金にならない趣味を続けるよりも、みんながハッピーになれるし、家族も幸せにできる。これはこれで一番いい方法なんじゃないか、と。……もちろんこれ、いま、具体的な出版の話があったから、余裕を持てているんですけれど(笑)」

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「建設の匠」編集部
「建設の匠」編集部
「建設の匠」編集部の中の人。ひとりで取材したり記事を書いたり写真を撮ったりしております。ツイッターは@KensetsuTAKUMI、フェイスブックは@kensetsutakumi2018。
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