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【緊急事態宣言発令】コロナ・ショックによる「テレワーク」は建設業界に真の働き方改革を起こす!?

【緊急事態宣言発令】コロナ・ショックによる「テレワーク」は建設業界に真の働き方改革を起こす!?

建設業界でテレワークはどこまで普及する?

さて、本題である。建設業界といえば建設技能者はもちろん、建設技術者もどうしても現場で仕事をおこなうイメージが強い。

ただ、さきほど紹介した産業別テレワークの導入状況を見ると、建設業界のテレワーク導入率は平成29年には12.2%だったのに対し、平成30年には18.8%まで伸びている。まったく不可能なわけではないのだ。

近年の建設業界各社は長時間労働是正や人材不足解消のため、働き方改革に力を入れて取り組んでいた。導入率を見てお分かりの通り、各企業もそれに消極的な姿勢では人材確保できないと考えている証だろう。

オフィスを離れても仕事がしやすい職種はなんだろうか?

編集部が独自に調査したところ、今回のコロナ・ショックにおいても、発注者であるデベロッパーやメーカーのテレワーク移行が早かった。それに次いで、ゼネコンや設計事務所、建設コンサルタントなどのデスクワーカー職においてテレワークへの移行が進んでいるようだ。

あるゼネコンでは、在宅勤務や時差・交代勤務、休暇取得推奨や海外勤務者の帰国、出張禁止などの策を講じてきたとか。しかし別のゼネコンのBIM担当者は、「ソフトの関係上、自宅での作業ができないために出社せざるをえない」と嘆いていた。「原則テレワーク」としながら書類や設計図面の外部持ち出し厳禁のゼネコンもあるのが現状だ。

また紙書類信仰が根強く、建設業許可申請や経営事項審査などの手続き書類がいまだ手渡しとなっているのもテレワークを阻む要因だ(もっとも一部の行政で持参ではなく郵送提出になったり、提出不要・提示不要になった書類もあるそう)。

もちろん、現場に赴かなければ仕事にならない施工管理職にテレワークはなかなか厳しい。多方面との調整がある建築設計従事者も同様だし、ダムや鉄道・道路などインフラ関係に携わる建設パーソンもいますぐ全面テレワークは不可能である。建設職人は言わずもがな、だ。

だが、ピンチはチャンス。ここは発想を変えて、「できるところからやればいい」と考えるのだ。意識改革のいいチャンスである。

前述のBIM等のリモート操作が可能になれば、妊娠・子育て中の女性技術者や、ハンディキャップを持つ技術者の勤務にも明るい未来が広がってくる。チャットツールの活用はもちろん、無人化施工・管理のためのICTツール導入にブーストがかかることを望みたい。

また人の直接接触がないことから、建設業界での転職理由によく挙げられる「人間関係のストレス」が軽減され、離職率が下がる副次的な効果もあるだろう。業務によっては、ゼネコン等で聞かれる「転勤の多さ」問題も解消されるかもしれない。

現場に出て、事務所に戻ってからおこなっていた書類作成業務を外出先やカフェ、あるいは自宅でおこなえば直行直帰が可能となる。これも立派なテレワークであり、働き方改革だ。

厄介なのは「テレワーク」という制度の可否そのものよりも、「テレワークだとサボるに違いない」「サボる人を管理しなければいけない」「仕事たるもの、みんなでちゃんと集まっておこなわなければいけない」というマインドの方である。建設業界ではそのようなマインドが主流ではないだろうか。

コロナ・ショックは、これまでの集合的慣習を打破し、真の生産性を追求していくマインドに変わるチャンスだと言えるかもしれない。

もうひとつ余計なことを言えば、建築学部/学科のオンライン授業化が進めば、業界に入ってくる若い人の「徹夜ありき」「みんなで長時間労働」という働き方に対するマインドも徐々に見直されていくのではないだろうか。

もともとコロナ・ショック以前から、人材不足ゆえICTによる効率化がマストだった業界のこと。これを機に、いっそうの効率化が進み、ムリやムダのない建設業界に体質改善することを願いたい。

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「建設の匠」編集部
「建設の匠」編集部
「建設の匠」編集部の中の人。ひとりで取材したり記事を書いたり写真を撮ったりしております。ツイッターは@KensetsuTAKUMI、フェイスブックは@kensetsutakumi2018。
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