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萩原雅紀の「ダム」道。【02】ダムの魅力を本気出して分類してみた

萩原雅紀の「ダム」道。【02】ダムの魅力を本気出して分類してみた

ダム見て何が楽しいの?

ドライブをしていたら偶然ダムにたどり着いた。駐車場に車を停めて遊歩道を進んで行くと、目の前にはるか高くまでそびえ立つコンクリートの壁が忽然と姿を現した。日本でも五本の指に入るような高さのダムを真下から見上げ、「これは、ちょっと、すごいぞ……」と、腰が抜けるような衝撃を味わった。
というわけで、前回書いたような経緯で、ここにめでたくひとりのダム好きが誕生した。もちろんダムとの出会い方は人それぞれだろうし、同じように巨大さや非日常な景色の虜になってそのままダム好きの仲間入りをする人もいれば、たいして響かず日常に戻る人も多くいると思う。

巨大ダムを下から見上げてはまりました(宮ヶ瀬ダム/神奈川県)

では、ダムに目覚めてしまった私が何に魅力を感じたのか、ダムに行ってどういうところを見ているのか。今回はそのあたりを解説したい。もちろんダムの見方は人それぞれなので、これが正解、と決めているワケではないけれど、ダムが持つ重要な要素は網羅しているし、およそ20年経った現在でも基本的な見方は変わっていないので、ダムに行く際にはぜひ参考にしていただきたい。

最低でも15m以上!ダムの巨大さ

ダムの魅力として、まず第一に挙げられるのは何と言ってもその巨大さだ、と断言する。そもそも日本で「ダム」とは、川を人工的に塞き止めて水を貯める施設のうち、下から上までの高さが15m以上のものを指している。
もう少し細かく説明すると、グローバルな定義として、ダム本体(堤体)が地盤に接している地点(基礎地盤)から堤体の頂上(天端)までの高さが15m以上のものをハイダム、それ未満のものをローダムと呼んでいる。日本では河川法でハイダムをダムと定義して、河川管理施設等構造令という政令で構造や強度などが細かく決められている。
勘違いされやすいけれど、上の条件に当てはめてみると、15m未満のいわゆる堰、そして土砂を貯める砂防堰堤は河川法上の「ダム」ではないということになる。

ダムっぽいけれど高さ14.1mでギリギリダムではない(白水堰堤/大分県)

大きさに関係なく砂防堰堤はダムではない(寺の沢砂防堰堤/長野県)

魅力という点に話を戻すと、ダムは少なくとも高さが15m以上あることになる。日本最大のダムである黒部ダム(富山県)は高さ186m、現在世界最大のダムは高さ300mである。そう考えると、最大でも高さ2m前後の人間から見て、ダムがいかに巨大な建造物かということが分かるだろう。数字上は小さなダムでも、実際に目にするとやはり圧倒される大きさがあるのだ。真下から見上げられるダムは決して多くないけれど、何も考えず、ただ単純に「でかいなー」と感じるだけでも十分爽快だし、一歩進むとそんな大きさながらデザインや立地の影響で「かわいい」と思えるダムもあり、それはそれで魅力の幅の広さを感じられる。そしてそう感じたあなたはもう沼に片足を突っ込んでしまっている。

ダム好きが口を揃えて「かわいい」と言うダム(石徹白ダム/福井県)

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WRITER
萩原 雅紀
萩原 雅紀
ダムライター、ダム写真家。1974年東京生まれ。ダムと名のつくものすべてを対象に、ライフワークとして「ダムめぐり」を続けている。これまで訪れたダムは国内外合わせて500基以上。毎年末に「日本ダムアワード」を主宰。ダムカードの発案にも携わる。著書に『ダム』『ダム2』(メディアファクトリー)、『ダムに行こう!』(学研プラス)等。
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