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萩原雅紀の「ダム」道。【09】打設完了!重力式コンクリートダム「八ッ場ダム」のつくりかた

萩原雅紀の「ダム」道。【09】打設完了!重力式コンクリートダム「八ッ場ダム」のつくりかた

岩盤を露わにする基礎掘削

本体工事の最初に行われるのは基礎掘削である。巨大な水圧や、それに耐える自重がかかる堤体は、硬い岩盤の上に密着させなければならない。そこで、地下にダイナマイトを埋設して爆発させ、地表を覆っている土砂や脆い岩などをショベルカーなどで掘り起こして取り除き、硬い岩盤を露わにするのだ。この作業を基礎掘削と言う。基礎掘削は標高の高い場所から始まり、取り除いた土砂は谷底に落としてトラックで搬出される。

8ヶ月後、基礎掘削の始まった堤体建設地点。前に来たときとまったく景色が一致しない

発破された土砂をショベルカーが谷底に落とす

押し落としと呼ばれる作業で巨大な岩石が上から転がり落ちてくる

発破しては浮いた土砂を谷底に落とし、一段下がった場所をまた発破して土砂を落とし……という作業を続けて、いちばん谷底の部分まですべての岩盤が露わになったら、基礎掘削は終了だ。

露わになった岩盤は、さらに水をかけながらブラシやスポンジでこすったりして細かい砂まで取り除かれ、ピカピカに磨き上げられる。岩盤と堤体のコンクリートの間に少しでも隙間があればそこから水が浸透して漏れてしまい、最悪の場合大事故にも繋がるので、信じられないけれど岩盤の清掃は人の手で念入りに行われるのだ。

さらに1年3ヶ月後、基礎掘削が完全に終わり岩盤がすべて露わになった建設地点

堤体が岩盤に接するシルエットが何となく見えるだろうか

実は僕も岩盤清掃体験をさせてもらった。ほんのわずかとはいえ八ッ場ダム建設に参加した!

 
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WRITER
萩原 雅紀
萩原 雅紀
ダムライター、ダム写真家。1974年東京生まれ。ダムと名のつくものすべてを対象に、ライフワークとして「ダムめぐり」を続けている。これまで訪れたダムは国内外合わせて500基以上。毎年末に「日本ダムアワード」を主宰。ダムカードの発案にも携わる。著書に『ダム』『ダム2』(メディアファクトリー)、『ダムに行こう!』(学研プラス)等。
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