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萩原雅紀の「ダム」道。【16】だからこその造形美!ダムでコンクリートを存分に味わおう

萩原雅紀の「ダム」道。【16】だからこその造形美!ダムでコンクリートを存分に味わおう

たとえば「コンクリートから人へ」というスローガンに使われたりすることからも明らかなように、コンクリートは何かと嫌われやすい。なかでも山間部の谷を塞ぐダムは、あの有名な「脱ダム宣言」でも「100年、200年先の我々の子孫に残す資産としての河川・湖沼の価値を重視」するため「コンクリートのダムを造るべきではない」と書かれているように、自然破壊の象徴、と捉えられることが多い。シンプルに考えれば、言わんとしていることはまあ分からなくはない。

しかし、自然界に存在する砂や砂利と水、セメントを混ぜて作られるコンクリートもまた天然素材である。たとえば「自然と調和する」と言われる木造の建築物と何が違うのか(極論である認識はしています、あと現在のセメントがいろいろ手が加わった工業製品であること、混和剤などの存在も存じています)。それで言ったら木造建築の緊結金具は? 瓦は? 漆喰は? 襖や障子の紙は!?

いやそんなことを訴えたいんじゃなかった。

コンクリートが「不自然」に見えて嫌われやすいのは分かった。しかし逆に「不自然」だからこそ、「自然」の中で際立つその美しさに魅せられている人も少なくないと思う。私もその一人である。そして、コンクリートだからこその造形美を味わえるものの中でも、特に大きなものがダムである。

というわけで余計な前置きが長くなったけれど、今回はコンクリートの美しさを味わう、という目線で、魅力的なダムを紹介したい。

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WRITER
萩原 雅紀
萩原 雅紀
ダムライター、ダム写真家。1974年東京生まれ。ダムと名のつくものすべてを対象に、ライフワークとして「ダムめぐり」を続けている。これまで訪れたダムは国内外合わせて500基以上。毎年末に「日本ダムアワード」を主宰。ダムカードの発案にも携わる。著書に『ダム』『ダム2』(メディアファクトリー)、『ダムに行こう!』(学研プラス)等。
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