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清水草一の「高速道路」道!【15】死ぬまでに実現してほしい「外環道補完計画」

清水草一の「高速道路」道!【15】死ぬまでに実現してほしい「外環道補完計画」

外環道トンネルをいっそ“地下神殿”に

では、外環道ミッシングリンクは、どこにどうやって造るべきか。

工法としては、住宅密集地でもあり、トンネル以外の選択はありえないだろう。

始点は言うまでもなく外環道東名JCT。終点は、首都高川崎線大師JCTで決まりではないか。

首都高速道路神奈川1号横羽線大師出口(写真/PIXTA)

もともとの構想では、終点は漠然と羽田空港付近になっているが、アクアラインとの接続を考えても、川崎線を生かすのは当然すぎる選択となる。もともとこの付近は、外環道と川崎縦貫線(川崎線の延長部分を含む)のルートがダブっていて不合理だった。一本化すべきである。

事業主体は首都高でもNEXCOでもかまわない。利用者としては、乗り口と降り口が同じなら、どのルートでの料金水準が同じになればそれでいい。

車線数は「4」。川崎線が4車線なのでそれに合わせる。横浜環状北/北西線の存在を考えれば4車線で十分だ。それが東名JCT以北で6に増えるという形は、交通需要的にも合理的ではないだろうか。

問題はルートだ

大深度地下を利用するにしても、途中にJCTやインターを造れば、かなりの用地買収が必要になる。JCTもインターもナシ、という選択もあるが、それでは地元のメリットがあまりにも乏しくなり、理解は得られまい。

となると、多摩川の地下を通すというのはアリではないか。先般の台風19号のような増水時には、通行止めにして地下河川(貯水池)として利用する手もあるだろう。

神田川・環状七号線地下調節池。トンネルがこれのような役割も担えば治水対策になるのでは?(写真/PIXTA)

多摩川なら、河川敷も含めれば数百メートルの幅があり、インターへの連絡路もその内側に収められ、用地買収は最小限ですむ。「川の直下トンネルなんて大丈夫か」という不安もあるだろうが、海底トンネルが大丈夫なのだから何の問題もない。水害対策も兼ねるというメリットがあれば理解も得られやすいだろう。

多摩川と高速道路の関係(地図/国土交通省関東整備局京浜河川事務所管理区間)

途中交差する高速道路は第三京浜だけだが、これとの接続は困難なので断念。中原街道と国道1号線にインターを建設するのが妥当か。

多摩川の屈曲部(川崎駅付近)は、川からはずれて大深度地下を直進させ、大師JCTに接続。大師JCTは当初計画通り、都心方面へのアクセス可能な形状に改修する。

単なる一案だが、こうして考えて見ても、建設にはそれほどの支障はなさそうだ。ならば私が死ぬまでに実現させてほしい。かなり難しいだろうが……。

 
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WRITER
清水 草一
清水 草一
1962年東京生まれ。慶応義塾大学卒業後、編集者を経てフリーライター。代表作『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高はなぜ渋滞するのか!?』『浜崎橋はなぜ渋滞するのか?』などの著作で首都高研究家・交通ジャーナリストとしても活動中。『週刊SPA!』など連載多数。日本文芸家協会会員。
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