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清水草一の「高速道路」道!【18】首都高速網はひとまず完成!次なる課題は「大規模更新」?

清水草一の「高速道路」道!【18】首都高速網はひとまず完成!次なる課題は「大規模更新」?

実は2020年は「首都高完成」の年

緊急事態宣言が解除されて約1か月半。ようやく高速道路に渋滞が戻ってきた。経済が再開されれば、やっぱり渋滞するのですねぇ。当たり前のことにちょっと感動している。渋滞のない高速道路は快適だったけれど、今は日常が戻りつつあることに安堵を感じている。私は渋滞が好きなのかもしれない……。

実は3月末、首都高速道路株式会社に、今後の首都高のあり方などについてインタビューを行っていたのだが、掲載を延期していた。まったく渋滞がない状況で、「今後の渋滞対策は?」みたいな記事、読む気にならないでしょうから。私も書く気になれませんでした。

ところで、インタビューの内容に行く前に、3月22日に開通した首都高横浜北西線について触れておきたい。

開通した首都高K1横浜北西線(筆者撮影)

この開通により、並行する保土ヶ谷バイパスだけでなく、朝の東名上り渋滞の緩和も期待されていた。ところがその効果を見る前に緊急事態宣言となり、渋滞が緩和どころか消失してしまったので効果も不明だったが、最近の渋滞復活によって、おぼろげながら状況が見えてきた。

まず、保土ヶ谷バイパスに関しては、渋滞緩和効果はまだあまり見えていない。保土ヶ谷バイパスは無料の自動車専用道路。対する首都高横浜北西線は有料。利用すれば最低でも400円は余計にかかる。交通転換はまだわずかのようだ。実際に北西線を走ってみると、恐ろしいほど空いている。制限速度は60キロだが、営業車がその2倍くらいの速度でブッ飛ばしていたりする。

東名上り渋滞の緩和効果のほうも、まだあまり見えていない。横浜北西線から第三京浜に抜けるならスイスイだが、横浜北線経由で1号線へ迂回しようとすると、生麦JCT手前から朝の1号線上り渋滞にハマる。北西線開通後、その渋滞距離が伸びていて、あまり時短効果はなさそうだ。大黒JCTでも、大黒線から湾岸線へ合流渋滞が悪化している気配。なかなかうまくいかないものです。

しかしそれでも、北西線の開通は大いなる福音だ。しかも、首都高のネットワークはこれでほぼ完成なのだ。今後はネットワーク強化策も、めぼしい渋滞緩和策も残っていない。首都高ユーザーは、現状を完成形として受け入れるしかない。

首都高横浜北西線(筆者撮影)

それどころか、近い将来首都高は、本格的な大規模更新時代に入る。現在は1号羽田線の東品川桟橋付近が造り直し工事の真っ最中だが、その他の4か所についても、そのうち本体の造り直しが始まる。しかも、東品川桟橋付近は仮設の迂回路を建設する用地があったが、その他4か所にはない(たぶん)。つまり、通行止めを含む交通規制が発生する。その時首都高をどんな渋滞が襲うのだろう?

大規模更新事業計画と完成時期(出典/首都高速道路株式会社)

 

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WRITER
清水 草一
清水 草一
1962年東京生まれ。慶応義塾大学卒業後、編集者を経てフリーライター。代表作『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高はなぜ渋滞するのか!?』『浜崎橋はなぜ渋滞するのか?』などの著作で首都高研究家・交通ジャーナリストとしても活動中。『週刊SPA!』など連載多数。日本文芸家協会会員。
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