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家入龍太のやさしい建設ICT講座【11】ロボットやドローンが変える未来の現場

家入龍太のやさしい建設ICT講座【11】ロボットやドローンが変える未来の現場

建設ITジャーナリスト・家入龍太さんと振り返る、今年上半期の建設ICT界隈(遅い?)。さてBIMの逆襲につづく後編は、ロボットやドローンの開発が進む建設現場について。そして来年は……どうなる?

IoTで現場の資材を探してみた!?

――ついに国交省も動き出したそうで。

家入 「日本をデジタルツイン化する」という御旗のもと、 国交省が“バーチャル・ジャパン”を構築することを明らかにしました。いよいよ国が……という感があります。

それから、測量機器の大手であるトプコンとBIMソリューションの大手・オートデスクが戦略的な提携を発表したのも大ニュースでしょう。「実物」の測量と「3D」のBIMが連携して、実物に基づいた3Dモデルができるんですからね。

――BIMと実物が融合したら……「現場のIoT化」が実現しますね。

家入  現場はすでにIoT化が進んでいますよ。鹿島はマルティスープと組んで、現場のリアルタイムに見える化するシステムをつくりました。これは現場のどこになにが置いてあるかが見えちゃう。

――いやいや、これはすごいですね。

家入 高所作業車など、現場にずっと動かしていない機械があるのが、このシステムを見ていれば分かる。それが分かればレンタル会社に返すことで無駄が削減できするし、どこになにが置いてあるかも分かるので、探し回ることなくすぐに取りに行けるメリットもある。

――広い現場で資材を探し回るのはムダですしね。

家入 そう。まだあります。前田建設はBIMモデル上でクレーン作業のシミュレーションをおこなって、その動きを記憶しておいて、実物をその記憶のとおりに自動コントロールする仕組みをつくりました。これもIoT化です。

あとはAIです。AIでBIM/CIMモデル上での結果を見つけたり、検討したりする。たとえばイクシスの「床面ひび割れ検知ロボ」。床の損傷を人間が見るかわりに、手押し車を押していけば映像が撮れて、それでチェックできる。

――……誠に失礼ながら……正直、写真を見たとき、自転車のハンドルかと……。

家入 これが意外にすごいんですね。押していくと画面上にマス目があって、マス目のどこにひび割れがあるか分かるんです。

――機能から想像するハイテクさを大幅に裏切る見た目に微笑ましさを隠せません。

家入 ウェザーニューズも積雪かシャーベット状か圧雪かをAIによって自動認識する仕組みを開発中です。これまで人間が監視カメラで見て、雪の質を判定していたんですが、それをAIにさせる。

さらに大林組はコンクリートの充てん率をAIで自動計測するシステムを開発していますし、日本システムソフトウエア、DJI JAPAN、日本マイクロソフトは、ドローンで撮影したデータをAIにチェックさせ、なんと0.2mm幅のひびを発見するレベルの協業をはじめました。

――ドローン&AIで現場でチェックできるとなれば、だいぶ人間の労力は減らせますよね。

家入 そうですね。いまダム検査でも、ドローンからハンマーをにょきっと出して、叩いてチェックするシステムが研究されているみたいです。

――うへえええ。まさに未来だ。

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家入 龍太
家入 龍太
BIMや3次元CAD、情報化施工などの導入により、生産性向上、地球環境保全、国際化といった建設業が抱える経営課題を解決するための情報を「一歩先の視点」で発信し続ける建設ITジャーナリスト。代案や新しいことへのチャレンジを「ほめて伸ばす」のがモットー。日経BP社出身。講演回数は90回以上。資格は中小企業診断士、1級土木施工管理技士など。
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