建設の匠
Powered by
建設転職ナビ
メニュー
メニュー閉じる
ワザ・モノ

【戦後インフラ整備70年物語】日本のまちの発展に寄与した東海道新幹線建設秘話

【戦後インフラ整備70年物語】日本のまちの発展に寄与した東海道新幹線建設秘話

東海道新幹線からなにを学ぶか

最後に家田仁氏(政策研究大学院大学 教授)は総括した。「東海道新幹線とはなにか?」を―。

既存技術による無理のない範囲で最適設計をおこなったこと、在来線システムから独立させるという思い切った判断をしたこと、合理化・標準化を追求したシステムなどを成功の要因として挙げた。

そして東海道新幹線はなにをもたらしたのか。「フランスのTGVをはじめとして、世界中に鉄道回帰と高速鉄道化のトレンドをつくったこと、日本国内に新幹線建設ブームを生み出したことだ」とした。

また、中央新幹線と東海道新幹線の比較として、「東海道新幹線は東海道本線のバックアップ的役割として生まれ、中央新幹線は東海道新幹線のバックアップとして期待されている。その点が似ている。逆に似ていない点は、東海道新幹線がトラッドな技術の集合体なのに対して、中央新幹線は世界で類のないまったく新しい技術の結晶であること」だと話した。

最後に家田氏は、「東海道新幹線から若い人たちはなにを学べるか」として、「在来の東海道線の逼迫から巨大プロジェクトを生み出したような問題解決に対しての責任感。当時の劣悪なインフラを正しく認識した自己認識力。当時世界に蔓延していた鉄道斜陽論に迎合しない知的俯瞰力。世界に目を向けてよく勉強した上で「オリジナルをつくろう」とする気概。現状に甘んずることなく、常に進化を目指す垂直展開思考などが必要」とした。

「当時の東海道新幹線のプロジェクトは、日本人と世界中の鉄道人に希望と自信を与えた。我が国の鉄道技術と組織文化を問い直し、令和の時代に次の飛躍をすべきではないか」という家田氏の締めくくりのことばに、大きくうなずいた鉄道マンはきっと多いはずだ。

 
1
2
3
4
WRITER
「建設の匠」編集部
「建設の匠」編集部
「建設の匠」編集部の中の人。ひとりで取材したり記事を書いたり写真を撮ったりしております。ツイッターは@KensetsuTAKUMI、フェイスブックは@kensetsutakumi2018。
建設転職ナビ