ビジョナリー
「人材採用の当たり前をやめた」三和建設社長・森本尚孝氏の“ギャップ”を埋める採用術
2020/03/02
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筆者:「建設の匠」編集部
目次
「企業とは人であり、その知識、能力、絆である」
経営学の大家、ピーター・ドラッカーはこう言った。「近い将来、AI(人工知能)が人の仕事を奪う日が来る」とささやかれてはいるものの、そんな日が到来するまで、企業は人に頼らなければならない。
だから、優秀な人材を獲得したい。企業の人事担当者ならだれしも思うことだろう。そのために就職説明会をおこない、インターンを受け入れ、イメージ広告を出して企業ブランディングに精を出す。キャリア採用には即戦力を求める。
一方で、大学生や転職希望者からすれば、やりがいがあって、自分の力を発揮できるところで働きたい。どうせなら給与はそこそこもらいたいし、休日もしっかり確保したい。中途入社なら納得のいく待遇を用意してもらいたい――。
結果、なにが起きているか。かたや「就活塾」に通いサークルの副部長を名乗り、資格取得に励む。自分をより良く見せるために。かたや「やりがい」やキラキラしたオフィス、給与の良さだけをPRし、こちらも良く見せるために……。かくして入社後、互いに「こんなはずじゃなかった」というミスマッチが顕在化し、期待外れなのを相手のせいにして、物語は次年度に続く。
なぜこんなにもギャップが生まれるのだろう。なにがいけなかったのだろう。情報の偏った出し方? 双方の認識不足? こんな建前だらけのだまし合いのような人材採用活動で、互いに得られるものがあるのだろうか。
そんな状況に異を唱えたのが、大阪市のゼネコン・三和建設社長の森本尚孝氏である。
WRITER

「建設の匠」編集部
「建設の匠」編集部の中の人。ひとりで取材したり記事を書いたり写真を撮ったりしております。ツイッターは@KensetsuTAKUMI、フェイスブックは@kensetsutakumi2018。
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