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乘京正弘社長は飛島建設を「ダム建設の匠集団」から「社会に開かれたダイバーシティ建設企業」へと跳躍させる【後編】

乘京正弘社長は飛島建設を「ダム建設の匠集団」から「社会に開かれたダイバーシティ建設企業」へと跳躍させる【後編】

もっと開け、建設業界

「そもそも、建設業界自体は外に開かれていない。外に対して働きかけが一番少ない業界だと思います。いや、そう思いません?」

建設業外の世界から来た筆者に対して、乘京氏は逆にこう質問してきた。よほど思うところがあるらしい。

「『自分たちは宣伝下手だ』とかなんとか言っていますけれど、理由はそうじゃない。本当は自分たちが外に開いていないからです。でも、『いやいや、自分たちは自分たちなりにやっているんだ』とまだまだみんなそう思っている。それはイノベーションがまったくできない体質です。

だから、もっと外に開いたらいい。もっと建設業界を開いていろいろな人に来てもらって、いろいろなところと付き合って、またぜんぜん違う風を採り入れるべき。自分たちの業界以外の人ともコミュニケーションを取って『この現場をどうすればもっとよくなるか』についてのアイディアを出しながら、イノベーションを起こしていく必要があると思うんです」

飛島建設が次のフェイズに移るために、現在はその“容量”をすこしずつ膨らましている段階であり、その拡張の最前線に立つ人材を増やしているという。そのようなイノベーターが現場に入って最適解を生み出すチームをつくり、さらにそのテクノロジーを社内で伝承していく――。その効果はこれからきっと徐々に出てくることだろう。

そうは言えども、と勝手に心配してしまう。なんせ136年続く会社である。親から孫世代まで3代で在籍している社員もいるほどだから、乘京体制に「ちょっと急進的な変化をしすぎなのでは?」と懸念する声も社内外から聞こえてきそうだが……。

「そんなの言われたことはないですし、会社は変わっていくほうがいいと思うんです。136年も続いてるのは会社が変化してきているから続いているのであって、同じことばかりやっていたら、会社なんて続かないですよ」と乘京氏。同席していた社員の方まで「(言われたことは)ないです」と口にしていた。

もちろん、変えてはいけないことは、変えない。それは創業以来掲げる「利他利己の精神」である。

「『自分だけのことだけじゃなく、お客さまを第一に考え、周りの人を第一に考え、社員を第一に考える』という精神は、わたしは変えてはいけないと思う。あとは世の中に応じて変わっていくべきだし、それで変われなかったら潰れるだけです」

潰れるだけ、か……本当にはっきりとものを言う御仁である。ゼネコンの社長なのに。でも、その言い切りっぷりがもはや小気味よい。聞けば、悩める新卒内々定者たちと10対1で質問に答える懇談会をおこなっているらしいのだが、きっとぶっちゃけた話をしてその場を沸かせ、ゼネコンマンのスケールの大きさを見せつけているのだろう。

「そういえば日曜朝の某番組、ゼネコンとして最初に出るつもりやったのに先越されましたわ。しゃあないな、もう二番煎じはおもしろくないから、次はまた違う番組ねらう。常になにか発信しなければならない体質なんです。大阪では“いっちょかみ”っていうんですけれど(笑)」

……満面のスマイルでここまで包み隠さず語られたら、まったくもう、かないませんわ!

 
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「建設の匠」編集部
「建設の匠」編集部
「建設の匠」編集部の中の人。ひとりで取材したり記事を書いたり写真を撮ったりしております。ツイッターは@KensetsuTAKUMI、フェイスブックは@kensetsutakumi2018。
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