ヒューマンタッチ総研独自分析月次レポート(2018年10月25日 公開) 建設業界人材動向レポート(平成30年10月) 女性の就業率が初めて70%台に達する

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▼ 建設業界のトピックス

女性の就業率が初めて70%台に達する

総務省統計局が9月28日に発表した2018年8月分の「労働力調査」によると、生産年齢(15~64歳)における女性の就業率が70.0%(前月比0.1ポイント上昇)となり、現在と比較可能な1968年以降で初めて70%台に達しました。
生産年齢における女性の就業率の推移を見ると、1990年の55.8%から上昇傾向が続き2017年には67.4%となっており、中長期的に女性の活用が進んでいることが分かります(=図表①)。
今後、本格的な人口減少社会を迎えて構造的な人手不足に直面することを考えると、女性社員の活用は多くの企業にとって大きな経営課題になると考えられます。

【図表① 15~64歳の女性の就業率の推移】図表① 15~64歳の女性の就業率の推移 出典:総務省「労働力調査」より作成

建設技術者における女性比率は4.4%から6.4%に上昇、着実に女性活用が進む

建設技術者における男女別の就業者数と女性比率の推移について、国勢調査の結果から見ると、女性の建設技術者は2005年の13,288人から2010年には14,124人、2015年には17,148人となり10年間で3,860人増加しています(=図表②)。
また、女性比率についても、2005年の4.4%から2010年には5.8%、2015年には6.4%へと、10年間で2ポイント上昇しています。
このように、建設技術者における女性活用は着実に進んできており、人手不足が一段と深刻になっている建設業各社においては、女性技術者の採用と育成をさらに推進する方向性にあると考えられます。

【図表① 建設業技術者の男女別就業者数と女性比率の推移】図表① 建設業技術者の男女別就業者数と女性比率の推移 出典:総務省「国勢調査」より作成


▼ 2018年8月の建設業界の雇用関連データ(2018年9月28日公表)

(1)建設業の就業者数・雇用者数・新規求人数

◆就業者数は517万人(前年同月比102.2%)となり、8カ月連続で前年同月を上回った

《建設業の就業者数と雇用者数の推移》建設業の就業者数と雇用者数の推移 出典:総務省「労働力調査」より作成

◆公共職業安定所(ハローワーク)における新規求人数は67,686人(同104.7%)と25カ月連続で前年同月を上回り、建設業界における人材需要は活発な状況が続いている。

《建設業の新規求人数の推移(新規学卒者とパートを除く)》図表:建設業の新規求人数の推移(新規学卒者とパートを除く) 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成


(2)建設技術職の雇用動向

◆公共職業安定所(ハローワーク)における建築・土木・測量技術者(常用・除くパート)の有効求人倍率は前年同月比0.65ポイント上昇して6.32倍となった。
◆有効求人倍率は39カ月連続で前年同月を上回っており、厳しい人手不足の状況は長期化している。
◆有効求人倍率の先行指標となる新規求人倍率を見ると、前年同月比1.08ポイント上昇して8.96倍となっており、東京オリンピック関連の工事に加えて台風等の災害復旧も必要であり、今後も厳しい人手不足の状況が続く可能性が高い。
◆有効求人数は前年同月比102.9%と33カ月連続で前年同月を上回り、建設技術者への人材需要は高水準が続いている。
◆有効求職者数は前年同月比92.4%、新規求職者も同87.7%と前月以上に減少した。
◆充足率は前年同月比で0.9ポイント低下して4.1%となり、ハローワークで建設技術者を採用することは困難な状況が続いている。
*充足率=(就職件数/新規求人数)×100 (%)

《公共職業安定所(ハローワーク)における建築・土木・測量技術者の雇用関連指標の推移(常用・除くパート)》図表:公共職業安定所(ハローワーク)における建築・土木・測量技術者の雇用関連指標の推移(常用・除くパート) 《公共職業安定所(ハローワーク)における建築・土木・測量技術者の雇用関連指標の前年同月比(常用・除くパート)》 図表:公共職業安定所(ハローワーク)における建築・土木・測量技術者の雇用関連指標の前年同月比(常用・除くパート) 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成


(3)建設技能工の雇用動向

◆公共職業安定所(ハローワーク)における建設・採掘の職業(常用・除くパート)の有効求人倍率は、前年同月比0.92ポイント上昇の5.14倍となった。40カ月連続で前年同月を上回っており、建設技能工についても厳しい人手不足の状況が長期化している。
◆有効求人倍率の先行指標となる新規求人倍率は前年同月比1.08ポイント上昇して6.50倍となり、東京オリンピック関連の工事に加えて台風等の災害復旧も必要であり、今後も厳しい人手不足の状況が続く可能性が高い。
◆有効求人数は前年同月比106.1%と32カ月連続で前年同月を上回り、建設技能工への需要は高水準が続いている。一方、有効求職者数は前年同月比87.1%となり、長期的に減少傾向が続いている。
◆充足率は7.4%で前年同月より1.6ポイント低下しており、公共職業安定所(ハローワーク)で建設技能工を採用するのは非常に困難な状況が続いている。
*充足率=(就職件数/新規求人数)×100 (%)

《公共職業安定所(ハローワーク)における建設・採掘の職業の雇用関連指標の推移(常用・除くパート)》図表:公共職業安定所(ハローワーク)における建設・採掘の職業の雇用関連指標の推移(常用・除くパート) 《公共職業安定所(ハローワーク)における建設・採掘の職業の雇用関連指標の前年同月比(常用・除くパート)》 図表:公共職業安定所(ハローワーク)における建設・採掘の職業の雇用関連指標の前年同月比(常用・除くパート) 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成


▼ 2018年8月の雇用関連データのまとめ(2018年9月28日公表)

(1)主要な雇用環境指標の推移

◆就業者数、雇用者数ともに大幅増で、ともに68カ月連続で前年同月を上回る
就業者数は6,682万人(前年同月比109万人増)、雇用者数は5,953万人(同109万人増)となり、どちらも68カ月連続で前年同月を上回り、雇用環境は改善傾向が続いている。

◆完全失業率は前月より0.1ポイント低下して2.4%
完全失業者数は170万人(前年同月比19万人減少)で、99カ月連続で前年同月を下回った。
完全失業率(季節調整値)は前月より0.1ポイント低下して2.4%となった。

《主要雇用環境指標の推移》図表:主要雇用環境指標の推移 出典:総務省統計局 労働力調査より作成

《参考:主要雇用環境指標の年平均値の推移》図表:参考/主要雇用環境指標の年平均値の推移 出典:総務省統計局 労働力調査より作成

◆就業者数が最も増加したのは前月に引き続き「医療・福祉」
就業者数が最も増加したのは「医療・福祉」であり、前年同月比31万人の増加となった。次いで「情報通信業」と「サービス業(他に分類されない)」が同18万人の増加となった。

《主要産業別の就業者数・雇用者数》図表:主要産業別の就業者数・雇用者数 出典:総務省統計局 労働力調査より作成

◆正規社員数は45カ月連続で前年同月を上回り、増加傾向が続く
正規の職員・従業員数は3,515万人(前年同月比94万人増)となり45カ月連続で前年同月を上回り、増加傾向が続いている。
非正規の職員・従業員数は2,108万人(同54万人増)となり、非正規社員の比率は37.5%で前年同月と同じとなった。

《雇用形態別雇用者数の推移》図表:雇用形態別雇用者数の推移 出典:総務省統計局 労働力調査より作成

◆男性の完全失業者数は「55~64歳」を除くすべての年齢階級で前年同月に比べて減少
完全失業者数を男女別・年齢層別に見ると、男性は「55~64歳」を除くすべての年齢階級で前年同月に比べて減少した。
完全失業率(季節調整値)は、「35~44歳」の男性が対前月0.4ポイント低下して2.1%となり、最も大幅な改善になった。

《年齢階級別・男女別完全失業者数・完全失業率》図表:年齢階級別・男女別完全失業者数・完全失業率 出典:総務省統計局 労働力調査より作成

◆「勤め先や事業の都合による離職」の減少傾向が続く
完全失業者を求職理由別に見ると、「勤め先や事業の都合による離職」が23万人で前年同月比4万人の減少となり、67カ月連続で前年同月を下回った。
また、自発的な離職(自己都合)は73万人で同16万人の減少となった。

《求職理由別完全失業者数の推移》図表:求職理由別完全失業者数の推移 出典:総務省統計局 労働力調査より作成


(2)有効求人倍率・新規求人倍率・正社員求人倍率の推移

◆有効求人倍率は前月と同じで1.63倍
公共職業安定所(ハローワーク)における有効求人倍率(季節調整値)は前月と同じで1.63倍となり、1974年1月以来44年ぶりの高水準を維持した。
正社員の有効求人倍率は前月と同じく1.13倍となり、集計を開始した2004年11月以降で最高の水準を維持した。

《有効求人倍率(パートタイムを含む/季節調整値)の推移》図表:有効求人倍率(パートタイムを含む/季節調整値)の推移 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成


(3)職業別有効求人倍率の推移

◆公共職業安定所(ハローワーク)における専門的・技術的職業の有効求人倍率は前年同月比0.15ポイント上昇して2.22倍となり、「専門的・技術的職業」の人材不足の状況が続いている。
◆最も有効求人倍率が上昇したのは「建設・採掘の職業」であり、前年同月比で0.92ポイント上昇して5.14倍となり、次いで、「建築・土木・測量技術者」が前年同月比で0.64ポイント上昇して6.32倍となった
◆「建築・土木・測量技術者」の有効求人倍率は、先月に続いて専門的・技術的職業の中で最高の倍率となった。

《職業別有効求人倍率(除パート)の推移》図表:職業別有効求人倍率(除パート)の推移 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成

《職業別有効求人倍率(除パート)の前年同月比》図表:職業別有効求人倍率(除パート)の前年同月比 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成

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