ヒューマンタッチ総研独自分析月次レポート(2019年3月26日 公開)

建設業界人材動向レポート(平成31年3月) 2018 年、就業者数は増加傾向が続き、就業率は 60.0%に

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▼ 建設業界のトピックス

総務省統計局の「労働力調査」の2018年次のデータが公表されましたので、その中から雇用関連の主要指標及び建設業に関する動向をまとめました。

2018年、就業者数は増加傾向が続き、就業率は60.0%に

総務省統計局の「労働力調査」から、全産業における就業者数と就業率の推移を見ると、就業者数は13年(6,326 万人)以降増加傾向が続き、18年には6,664万人となりました(=図表①)。特に18年は前年比で110万人以上の増加となりました。また、就業率は13年(57.0%)以降上昇傾向が続き、18年には60.0%に達しました。労働参加する人の割合が上昇することが、人口が増えない中での就業者数増加を支えていると言えます。

建設技術者は30万人から33万人に増加

次に、建設業の職種別就業者数の推移を見ると、建設業の就業者数は16年以降2年連続で増加し、18年には503万人となりました(=図表②)。職種別では、建設技能工が3万人減少しましたが、事務職は5万人増加し84万人に、建設技術者も3万人増加して33万人となりました。
本レポート2月号で紹介したように、18年の建設技術者の平均有効求人倍率は、現在の職業分類で統計の集計を開始した01年以降における最高値の6.18倍に達していますが、そういった厳しい人材不足の環境においても、建設業各社は採用活動に様々な工夫をこらして建設技術者を確保していると考えられます。

【図表① 就業者数と就業率の推移】図表① 就業者数と就業率の推移出典:総務省統計局「労働力調査」より作成

【図表② 建設業の職種別就業者数の推移】図表② 建設業の職種別就業者数の推移出典:総務省統計局「労働力調査」より作成


▼ 2019年1月の建設業界の雇用関連データ(2019年3月1日公表)

(1)建設業の就業者数・雇用者数・新規求人数

◆就業者数は473万人(前年同月比93.1%)となり、前月に続いて減少した。

《建設業の就業者数と雇用者数の推移》建設業の就業者数と雇用者数の推移 出典:総務省「労働力調査」より作成

◆公共職業安定所(ハローワーク)における新規求人数は73,920人(前年同月比107.2%)となり、4カ月連続で前年同月を上回った。

《建設業の新規求人数の推移(新規学卒者とパートを除く)》図表:建設業の新規求人数の推移(新規学卒者とパートを除く) 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成


(2)建設技術職の雇用動向

◆公共職業安定所(ハローワーク)における建築・土木・測量技術者(常用・除くパート)の有効求人倍率は前年同月比0.32ポイント上昇して6.82倍となり、専門的・技術的職業の中で最も高い倍率となっている。
◆有効求人倍率は44カ月連続で前年同月を上回っており、厳しい人手不足の状況は長期化している。
◆有効求人数は前年同月比101.9%と36カ月連続で前年同月を上回り、建設技術者への人材需要は高水準が続いている。
◆有効求人倍率の先行指標となる新規求人倍率を見ると、前年同月比0.46ポイント上昇して8.54倍となった。今後も、厳しい人材不足が続きそうである。
◆充足率は前年同月比で0.2ポイント低下して3.4%となり、ハローワークで建設技術者を採用することは困難な状況が続いている。
*充足率=(就職件数/新規求人数)×100 (%)

《公共職業安定所(ハローワーク)における建築・土木・測量技術者の雇用関連指標の推移(常用・除くパート)》図表:公共職業安定所(ハローワーク)における建築・土木・測量技術者の雇用関連指標の推移(常用・除くパート)

《公共職業安定所(ハローワーク)における建築・土木・測量技術者の雇用関連指標の前年同月比(常用・除くパート)》 図表:公共職業安定所(ハローワーク)における建築・土木・測量技術者の雇用関連指標の前年同月比(常用・除くパート) 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成


(3)建設技能工の雇用動向

◆公共職業安定所(ハローワーク)における建設・採掘の職業(常用・除くパート)の有効求人倍率は、前年同月比0.69ポイント上昇の5.49倍となった。45カ月連続で前年同月を上回っており、建設技能工についても厳しい人手不足の状況が長期化している。
◆有効求人倍率の先行指標となる新規求人倍率は前年同月比0.70ポイント上昇して6.54倍となり、東京オリンピック・パラリンピック関連の工事に加えて、道路や橋梁等の改修工事等も年度末に向けて増加すると考えられることから、今後も厳しい人手不足の状況が続く可能性が高い。
◆有効求人数は前年同月比105.1%と37カ月連続で前年同月を上回り、建設技能工への需要は高水準が続いている。一方、有効求職者数は前年同月比91.9%となり、長期的に減少傾向が続いている。
◆充足率は5.5%で前年同月より1.3ポイントダウンと大幅に低下しており、公共職業安定所(ハローワーク)で建設技能工を採用するのは非常に困難な状況が続いている。
*充足率=(就職件数/新規求人数)×100 (%)

《公共職業安定所(ハローワーク)における建設・採掘の職業の雇用関連指標の推移(常用・除くパート)》図表:公共職業安定所(ハローワーク)における建設・採掘の職業の雇用関連指標の推移(常用・除くパート)

《公共職業安定所(ハローワーク)における建設・採掘の職業の雇用関連指標の前年同月比(常用・除くパート)》 図表:公共職業安定所(ハローワーク)における建設・採掘の職業の雇用関連指標の前年同月比(常用・除くパート) 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成


▼ 2019年1月の雇用関連データのまとめ(2019年3月1日公表)

(1)主要な雇用環境指標の推移

◆就業者数、雇用者数ともに増加、ともに73カ月連続で前年同月を上回る
就業者数は6,628万人(前年同月比66万人増)、雇用者数は5,953万人(同73万人増)となり、ともに増加となった。どちらも73カ月連続で前年同月を上回っており、雇用環境は改善傾向が続いている。

◆完全失業者数が105カ月ぶりに増加
完全失業者数は対前年同月比7万人増加して166万人となり、105カ月ぶりに増加に転じた。完全失業率(季節調整値)は前月より0.1ポイント上昇して2.5%となった。

《主要雇用環境指標の推移》図表:主要雇用環境指標の推移 出典:総務省統計局 労働力調査より作成

《参考:主要雇用環境指標の年平均値の推移》図表:参考/主要雇用環境指標の年平均値の推移 出典:総務省統計局 労働力調査より作成

◆就業者数が最も減少したのは前月に続いて「建設業」
就業者数が最も減少したのは前月に引き続いて「建設業」であり、前年同月比35万人の大幅な減少となった。一方、最も増加したのは「情報通信業」であり、前年同月比19万人の増加となった。

《主要産業別の就業者数・雇用者数》図表:主要産業別の就業者数・雇用者数 出典:総務省統計局 労働力調査より作成

◆正規社員数は50カ月連続で前年同月を上回り、増加傾向が続く
正規の職員・従業員数は3,474万人(前年同月比27万人増)であり、50カ月連続で前年同月を上回り、増加傾向が続いている。非正規の職員・従業員数は2,154万人(同35万人増)となり、非正規社員の比率は38.3%で前年同月より0.2ポイント上昇した。

《雇用形態別雇用者数の推移》図表:雇用形態別雇用者数の推移 出典:総務省統計局 労働力調査より作成

◆「15歳~24歳の男性」の完全失業率が最も低下
完全失業率を男女別・年齢層別に見ると、完全失業率が最も低下しているのは「15歳~24歳の男性」と「45歳~54歳の男性」であり、どちらも前年同月比で0.4ポイント低下している。一方、完全失業率が最も上昇しているのは「25歳~34歳の男性」と「35歳~44歳の女性」であり、どちらも前年同月比で0.5ポイント上昇している。

《年齢階級別・男女別完全失業者数・完全失業率》図表:年齢階級別・男女別完全失業者数・完全失業率 出典:総務省統計局 労働力調査より作成

◆「勤め先や事業の都合による離職」の減少傾向が続く
完全失業者を求職理由別に見ると、「勤め先や事業の都合による離職」が前年同月比2万人減の減少となり、72カ月連続で前年同月を下回った。また、自発的な離職(自己都合)は72万人で同5万人の増加となった。

《求職理由別完全失業者数の推移》図表:求職理由別完全失業者数の推移 出典:総務省統計局 労働力調査より作成


(2)有効求人倍率・新規求人倍率・正社員求人倍率の推移

◆有効求人倍率は1.63倍で前月と同水準
公共職業安定所(ハローワーク)における有効求人倍率(季節調整値)は、前月と同水準で1.63倍となり、人材確保が難しい状況が続いている。有効求人倍率の先行指標となる新規求人倍率は前月より0.07ポイント上昇して2.48ポイントとなった。

《有効求人倍率(パートタイムを含む/季節調整値)の推移》図表:有効求人倍率(パートタイムを含む/季節調整値)の推移 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成


(3)職業別有効求人倍率の推移

◆公共職業安定所(ハローワーク)における専門的・技術的職業の有効求人倍率は前年同月比0.06ポイント上昇して2.43倍となり、専門職・技術職の人材不足が続いている。
◆最も有効求人倍率が上昇したのは「建設・採掘の職業」であり、前年同月比で0.69ポイント上昇して5.49倍となり、次いで、「建築・土木・測量技術者」が同0.32ポイント上昇して6.82倍となった。
◆最も有効求人倍率が低下したのは「医師、歯科医師、獣医師、薬剤師」であり、前年同月比で1.00ポイント低下して5.96倍となった。

《職業別有効求人倍率(除パート)の推移》図表:職業別有効求人倍率(除パート)の推移 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成

《職業別有効求人倍率(除パート)の前年同月比》図表:職業別有効求人倍率(除パート)の前年同月比 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成

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