ヒューマンタッチ総研独自分析月次レポート(2019年4月24日 公開)

建設業界人材動向レポート(平成31年4月) 有料職業紹介事業を利用して転職する建設技術者は年々大幅に増加

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▼ 建設業界のトピックス

民営職業紹介事業所の運営状況をまとめた、厚生労働省の「2017 年度職業紹介事業報告書」の集計結果が公表されましたので、その中から、有料職業紹介事業における建築・土木・測量技術者の動向を中心にご紹介します。

2017年度の有料職業紹介事業の新規就職申込件数は1,806万5千件、常用就職件数は61万3,768件

最初に、有料職業紹介事業による常用就職件数と新規求職申込件数の全体推移を見ると図表①となります。新規求職申込件数は2014年度1,561万6千人、2015年度1,323万5千人、2016年度1,299万3千人と減少傾向が続きましたが、2017年度は大幅な増加に転じて1,806万5千件(対前年伸び率39.0%)となりました。

次に常用就職件数を見ると、2014年度の51万8,328件から年々増加を続け、2017年度には61万3,768件(対2014年度比18.4%増)となっており、有料職業紹介事業を利用して転職をする人は確実に増加していることが分かります。

【図表① 有料職業紹介事業における新規求職申込件数・常用就職件数の推移】図表① 有料職業紹介事業における新規求職申込件数・常用就職件数の推移出典:総務省統計局「労働力調査」より作成

2017年度の建設技術者の新規求職申込件数は9万5,976人、常用就職件数は1万857件

有料職業紹介事業における建設技術者(建築・土木・測量技術者)の常用就職件数と新規求職申込件数の推移を見ると図表②となります。
新規求職申込件数は2014年度の6万4,105件から増加を続け、2017年度には9万5,976人(対2014年度比伸び率49.7%)となっており、有料職業紹介事業を利用して転職する建設技術者は年々大幅に増加しています。
次に常用就職件数について見ると、2016年度9,228件(対前年伸び率75.2%)、2017年度1万857件(対前年伸び率17.7%)と直近2年間で大幅に増加しており、建設技術者の転職チャネルとして、有料職業紹介事業の重要性は高まっていると考えられます。

【図表② 有料職業紹介事業における建設技術者の新規求職申込件数・常用就職件数の推移】図表② 有料職業紹介事業における建設技術者の新規求職申込件数・常用就職件数の推移出典:厚生労働省「2017年度職業紹介事業報告書」より作成


▼ 2019年2月の建設業界の雇用関連データ(2019年3月29日公表)

(1)建設業の就業者数・雇用者数・新規求人数

◆就業者数は496万人(前年同月比99.8%)となった。

《建設業の就業者数と雇用者数の推移》建設業の就業者数と雇用者数の推移 出典:総務省「労働力調査」より作成

◆公共職業安定所(ハローワーク)における新規求人数は72,460人(前年同月比105.7%)と増加傾向が続く。

《建設業の新規求人数の推移(新規学卒者とパートを除く)》図表:建設業の新規求人数の推移(新規学卒者とパートを除く) 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成


(2)建設技術職の雇用動向

◆公共職業安定所(ハローワーク)における建築・土木・測量技術者(常用・除くパート)の有効求人倍率は対前年同月比0.36ポイント上昇して6.78倍となり、専門的・技術的職業の中で最も高い倍率となっている。
◆有効求人倍率は45カ月連続で前年同月を上回っており、厳しい人手不足の状況は長期化している。
◆有効求人数は対前年同月比102.5%と37カ月連続で前年同月を上回り、建設技術者への人材需要は高水準が続いている。
◆有効求人倍率の先行指標となる新規求人倍率を見ると、対前年同月比0.60ポイント上昇して8.94倍となった。今後も厳しい人材不足が続きそうである。
◆充足率は対前年同月比で0.2ポイント低下して3.8」%となり、ハローワークで建設技術者を採用することは困難な状況が続いている。
*充足率=(就職件数/新規求人数)×100 (%)

《公共職業安定所(ハローワーク)における建築・土木・測量技術者の雇用関連指標の推移(常用・除くパート)》図表:公共職業安定所(ハローワーク)における建築・土木・測量技術者の雇用関連指標の推移(常用・除くパート)

《公共職業安定所(ハローワーク)における建築・土木・測量技術者の雇用関連指標の前年同月比(常用・除くパート)》 図表:公共職業安定所(ハローワーク)における建築・土木・測量技術者の雇用関連指標の前年同月比(常用・除くパート) 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成


(3)建設技能工の雇用動向

◆公共職業安定所(ハローワーク)における建設・採掘の職業(常用・除くパート)の有効求人倍率は、対前年同月比0.63ポイント上昇の5.46倍となった。46カ月連続で前年同月を上回っており、建設技能工についても厳しい人手不足の状況が長期化している。
◆有効求人倍率の先行指標となる新規求人倍率は対前年同月比0.98ポイント上昇して7.25倍となった。東京オリンピック・パラリンピック関連の工事が最後の追込みに入ることから、今後も厳しい人手不足の状況が続く可能性が高い。
◆有効求人数は対前年同月比105.3%と38カ月連続で前年同月を上回り、建設技能工への需要は高水準が続いている。一方、有効求職者数は対前年同月比93.1%となり、長期的に減少傾向が続いている。
◆充足率は前年同月より0.9ポイントダウンして6.3%となり、公共職業安定所(ハローワーク)で建設技能工を採用するのは非常に困難な状況が続いている。
*充足率=(就職件数/新規求人数)×100 (%)

《公共職業安定所(ハローワーク)における建設・採掘の職業の雇用関連指標の推移(常用・除くパート)》図表:公共職業安定所(ハローワーク)における建設・採掘の職業の雇用関連指標の推移(常用・除くパート)

《公共職業安定所(ハローワーク)における建設・採掘の職業の雇用関連指標の前年同月比(常用・除くパート)》 図表:公共職業安定所(ハローワーク)における建設・採掘の職業の雇用関連指標の前年同月比(常用・除くパート) 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成


▼ 2019年2月の雇用関連データのまとめ(2019年3月29日公表)

(1)主要な雇用環境指標の推移

◆就業者数、雇用者数ともに74か月連続で前年同月を上回る
就業者数は6,656万人(対前年同月比78万人増)、雇用者数は5,962万人(同87万人増)となり、ともに74ヶ月連続で前年同月を上回った。雇用環境は改善傾向が続いている。

◆完全失業者数は10万人の減少、完全失業率は前月より0.2ポイント低下して2.3%となる
前月、105か月ぶりに増加に転じた完全失業者数は再び減少に転じ、対前年同月比10万人減少しの156万人となった。
完全失業率(季節調整値)は前月より0.2ポイント低下して2.3%となり、好調な雇用環境が続いている。

《主要雇用環境指標の推移》図表:主要雇用環境指標の推移 出典:総務省統計局 労働力調査より作成

《参考:主要雇用環境指標の年平均値の推移》図表:参考/主要雇用環境指標の年平均値の推移 出典:総務省統計局 労働力調査より作成

◆就業者数が最も増加したのは情報通信業、次いで、医療・福祉
就業者数が最も増加したのは情報通信業で対前年同月比8.8%増の235万人、次いで、医療・福祉が同6.2%増で835万人となった。建設業は同0.7%減で496万人であった。

《主要産業別の就業者数・雇用者数》図表:主要産業別の就業者数・雇用者数 出典:総務省統計局 労働力調査より作成

◆正規社員数は51カ月連続で前年同月を上回り、増加傾向が続く
正規の職員・従業員数は3,486万人(対前年同月比56万人増)であり、51ヶ月連続で前年同月を上回り、増加傾向が続いている。非正規の職員・従業員数は2,157万人(同37万人増)となり、非正規社員の比率は38.2%で前年同月と同じであった。

《雇用形態別雇用者数の推移》図表:雇用形態別雇用者数の推移 出典:総務省統計局 労働力調査より作成

◆多くの年齢層で完全失業率は低下
完全失業率を男女別・年齢層別に見ると、完全失業率が上昇しているのは「15歳~24歳男性」(対前月比0.5ポイント上昇)、「45歳~54歳男性」(同0.2ポイント上昇)のみであり、多くの年齢層で完全失業率は低下している。

《年齢階級別・男女別完全失業者数・完全失業率》図表:年齢階級別・男女別完全失業者数・完全失業率 出典:総務省統計局 労働力調査より作成

◆「勤め先や事業の都合による離職」が前年同月と同じの20万人となる
完全失業者を求職理由別に見ると、前月まで72カ月連続で前年同月を下回っていた「勤め先や事業の都合による離職」が前年度月と同数の20万人となった。

《求職理由別完全失業者数の推移》図表:求職理由別完全失業者数の推移 出典:総務省統計局 労働力調査より作成


(2)有効求人倍率・新規求人倍率・正社員求人倍率の推移

◆有効求人倍率は1.63倍で前月と同水準
公共職業安定所(ハローワーク)における有効求人倍率(季節調整値)は、前月と同水準で1.63倍となり、人材確保が難しい状況が続いている。有効求人倍率の先行指標となる新規求人倍率は前月より0.07ポイント上昇して2.48ポイントとなった。

《有効求人倍率(パートタイムを含む/季節調整値)の推移》図表:有効求人倍率(パートタイムを含む/季節調整値)の推移 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成


(3)職業別有効求人倍率の推移

◆公共職業安定所(ハローワーク)における専門的・技術的職業の有効求人倍率は対前年同月比0.07ポイント上昇して2.35倍となった。
◆最も有効求人倍率が上昇したのは「建設・採掘の職業」であり、対前年同月比で0.63ポイント上昇して5.46倍となり、次いで、「建築・土木・測量技術者」が同0.36ポイント上昇して6.78倍となった。
◆最も有効求人倍率が低下したのは「医師、歯科医師、獣医師、薬剤師」であり、対前年同月比で0.74ポイント低下して6.04倍となった。

《職業別有効求人倍率(除パート)の推移》図表:職業別有効求人倍率(除パート)の推移 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成

《職業別有効求人倍率(除パート)の前年同月比》図表:職業別有効求人倍率(除パート)の前年同月比 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成

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