ヒューマンタッチ総研独自分析月次レポート(2017年8月29日 公開) 建設業界人材動向レポート(平成29年8月) 2017年上半期、建設技術者の有効求人倍率は高水準が続く

2017年上半期、建設技術者の有効求人倍率は高水準が続く

2017年上半期の建設技術者の有効求人倍率の推移を2016年との比較で見ると図表①となります。建設技術者の有効求人倍率は年初より常に前年を上回って推移し、2017年6月には5.17倍の高水準になっており、ますます人材不足の状況が厳しくなっていることが分かります。
次に、有効求人倍率の先行指標となる新規求人倍率の推移を見ると図表②となります。新規求人倍率についても、年初より前年を上回って推移し、2017年6月には前年同月よりも1.46ポイントも高い8.09倍に達しています。

【図表① 【建設技術者の有効求人倍率の推移】 建設技術者の有効求人倍率の推移 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成

【図表② 【建設技術者の新規求人倍率の推移】 建設技術者の新規求人倍率の推移 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成

建設投資は増加の見通しであり、人材不足は更に深刻化

国土交通省の、「平成29年度建設投資見通し」によると、2017年の建設投資の見通しは54兆9600億円(前年104.7%)に伸びる見通しであり、ここ当面は建設業各社の旺盛な人材需要が続きそうです。
先行指標である新規求人倍率が非常に高水準であることも踏まえると、ここ当面は建設技術者の人材不足は更に深刻化すると考えられます。

【図表③ 建設投資の見通し】 建設投資の見通し


▼ 建設業界の最新雇用関連データ(2017年6月分)

(1)建設業の就業者数・雇用者数・新規求人数

◆建設業の就業者数は504万人(前年同月比101.2%)、雇用者数は416万人(同102.7%)と、いずれも増加

建設業の就業者数・雇用者数・新規求人数 出典:総務省「労働力調査」より作成

◆建設業の新規求人数は71,098人(前年同月比108.0%)と、11カ月連続で前年同月を上回る

【建設業の新規求人数の推移(新規学卒者とパートを除く)】 建設業の新規求人数の推移(新規学卒者とパートを除く) 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成


(2)建設技術職の雇用動向

◆建築・土木・測量技術者の有効求人倍率は5.17倍(前年同月比0.79ポイント上昇)と25カ月連続で前年同月を上回る
◆有効求人数は前年比105.5%と19カ月連続で前年同月を上回り、建設技術職への需要は高水準が続いている

《一般職業紹介所における建築・土木・測量技術者の雇用関連指標の推移(常用・除くパート)》 一般職業紹介所における建築・土木・測量技術者の雇用関連指標の推移(常用・除くパート) 《一般職業紹介所における建築・土木・測量技術者の雇用関連指標の対前年同月比(常用・除くパート)》 一般職業紹介所における建築・土木・測量技術者の雇用関連指標の対前年同月比(常用・除くパート) 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成


(3)建設技能工の雇用動向

◆建設・採掘の職業の有効求人倍率は3.92倍(前年同月比0.76ポイント上昇)と26カ月連続で前年同月を上回る
◆有効求人数は前年比111.4%と18カ月連続で前年同月を上回り、建設技能工への需要も高水準が続いている

《建設・採掘の職業の雇用関連指標の推移(常用・除くパート)》 公共職業安定所(ハローワーク)における建築・土木・測量技術者の雇用関連指標の推移(常用・除くパート) 《建設・採掘の職業の雇用関連指標の前年同月比(常用・除くパート)》 公共職業安定所(ハローワーク)における建築・土木・測量技術者の雇用関連指標の対前年同月比(常用・除くパート) 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成


▼ 2017年6月の雇用関連データのまとめ(2017年7月28日公表)

(1)主要な雇用環境指標の推移

◆就業者数、雇用者数ともに54カ月連続で増加
就業者数は6,583万人(前年同月比61万人増)で54ヶ月連続の増加となった。
雇用者数も5,848万人(同87万人増)で同じく54ヶ月連続の増加となっており、雇用環境は改善基調が続いている。
◆完全失業率は前月より0.3ポイント低下して2.8%
完全失業率(季節調整値)は前月より0.3ポイント低下して2.8%。完全失業者数は192万人(前年同月比18万人減少)で、85カ月連続の減少となった。

《主要雇用環境指標の推移》 主要雇用環境指標の推移 出典:総務省統計局 労働力調査より作成 《ご参考:主要雇用環境指標の年平均値の推移》 ご参考:主要雇用環境指標の年平均値の推移 出典:総務省統計局 労働力調査より作成

◆「宿泊業・飲食サービス業」の雇用者数が23万人増加
最も雇用者数が増加したのは「宿泊業・飲食サービス業」であり、対前年同月で23万人の増加となった。全体で雇用者数が大幅に増加する中、「医療・福祉」のみが雇用者数、就業者数ともに減少した。

《主要産業別の就業者数・雇用者数》 主要産業別の就業者数・雇用者数 出典:総務省統計局 労働力調査より作成

◆正規社員数は31カ月連続の増加で3,457万人となる
正規の職員・従業員数は3,457万人(前年同月比68万人増)で31ヶ月連続の増加となった。非正規の職員・従業員数は2,046万人(前年同月比23万人増加)、非正規社員の比率は37.2%(前年同月比▲0.2ポイント)となった。

《雇用形態別雇用者数の推移》 雇用形態別雇用者数の推移 出典:総務省統計局 労働力調査より作成

◆完全失業者数は男性・女性ともに減少
完全失業者数は男性が108万人(対前年同月比11万人減)、女性が84万人(同7万人減)となり、男性・女性ともに減少した。
◆25歳~34歳の男性で最も完全失業率が改善
年齢層別・男女別に完全失業率を見ると、最も改善したのは25歳~34歳の男性で、対前年同月比で0.8ポイント低下して3.5%となった。一方、最も悪化したのは、25歳~34歳の女性で、対前年同月比で0.4ポイント上昇して3.5%となった。

《年齢階級別・男女別完全失業者数・完全失業率》 年齢階級別・男女別完全失業者数・完全失業率 出典:総務省統計局 労働力調査より作成

◆「勤め先や事業の都合による離職」の減少傾向が続く
完全失業者を求職理由別に見ると、「勤め先や事業の都合による離職」が28万人で前年同月比7万人の減少となり、54カ月連続の減少となった。景気が回復基調で推移するなか、倒産やリストラ等の事業者都合による離職は減少傾向が続いている。

《求職理由別完全失業者数の推移》 求職理由別完全失業者数の推移 出典:総務省統計局 労働力調査より作成


(2)有効求人倍率・新規求人倍率・正社員求人倍率の推移

◆有効求人倍率は前月より0.02ポイント上昇して1.51倍となった
有効求人倍率(季節調整値)は前月より0.02ポイント上昇して1.51倍となり、1974年2月(1.53倍)以来43年4カ月ぶりの高水準となった。
◆正社員の有効求人倍率が初めて1倍を上回る
正社員の有効求人倍率は前月より0.02ポイント上昇して1.01倍となり、2004年11月の調査開始以来、初めて1倍を上回り、過去最高となった。

《有効求人倍率(パートタイムを含む/季節調整値)の推移》 有効求人倍率(パートタイムを含む/季節調整値)の推移 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成


(3)職業別有効求人倍率の推移

◆有効求人倍率が最も大幅に上昇したのは「建築・土木・測量技術者」で、前年同月比0.79ポイント上昇で5.17倍となる
「建築・土木・測量技術者」の有効求人倍率は前年同月比0.79ポイント上昇して5.17倍となり高水準が続いている。また、「建設・採掘の職業」の有効求人倍率も前年同月比0.76ポイント上昇で3.92倍となっており、建設業における人材不足は深刻な状況が続いている。

《職業別有効求人倍率(除パート)の推移》 職業別有効求人倍率(除パート)の推移 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成

《職業別有効求人倍率(除パート)の対前年同月比》 職業別有効求人倍率(除パート)の対前年同月比 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成

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