ヒューマンタッチ総研独自分析月次レポート(2018年2月26日 公開) 建設業界人材動向レポート(平成30年2月) 建設技術者の2017年平均の有効求人倍率は過去最高の5.61倍に達する

建設技術者の2017年平均の有効求人倍率は過去最高の5.61倍に達する

厚生労働省の「一般職業紹介状況」によると、公共職業紹介所(ハローワーク)における建設技術者(建築・土木・測量技術者)の2017年平均の有効求人倍率は5.61倍に達し、現在の職業分類名称で集計を開始した2001年以降で最高値になりました。
2001年以降の建設技術者の有効求人倍率と就職件数の推移を見ると、有効求人倍率はリーマンショック後だった。
2009年の0.84倍を底として、2017年の5.61倍まで毎年上昇を続けています。工事量の増大に伴う求人数の増加や、求職者数の減少を背景に、建設技術者の人材需給が一段と逼迫していることが分かります。
公共職業紹介所における建設技術者の採用活動の厳しさは、年間就職件数が直近ピークを付けた2009年の21,180件から、2017年の11,448件へと、直近8年間で約1万件減少していることからもうかがえます(=図表①)。

【図表① 建設技術者(建築・土木・測量技術者)の年平均有効求人倍率の推移】 図表① 建設技術者(建築・土木・測量技術者)の年平均有効求人倍率の推移

■2017年12月の建設技術者の新規求人倍率は初めて10倍台に突入

2017年の月別の建設技術者の有効求人倍率と新規求人倍率の推移を見ると、有効求人倍率は上昇傾向が続き12月には6.66倍にまで達しました。 また、有効求人倍率の先行指標となる新規求人倍率は、12月には統計を開始してから初めて10倍台に突入(10.68倍)しており、2018年についても、人材需給がさらに逼迫することが予想されます(=図表②)。

【図表② 建設技術者(建築・土木・測量技術者)の月別有効求人倍率の推移】 図表② 建設技術者(建築・土木・測量技術者)の月別有効求人倍率の推移移 出典:図表①②ともに厚生労働省「一般職業紹介」より作成


▼ 2017年12月の建設業界の雇用関連データ(2018年1月30日公表)

(1)建設業の就業者数・雇用者数・新規求人数
◆就業者数は494万人(前年同月比98.4%)、雇用者数は407万人(同98.5%)と、いずれも前年同月より減少

建設業の就業者数・雇用者数・新規求人数 出典:総務省「労働力調査」より作成

◆公共職業紹介所における新規求人数は63,914人(前年同月比109.8%)と17カ月連続で前年同月を上回り、建設業界における人材需要は活発な状況が続いている

【建設業の新規求人数の推移(新規学卒者とパートを除く)】 建設業の新規求人数の推移(新規学卒者とパートを除く) 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成


(2)建設技術職の雇用動向

◆建築・土木・測量技術者(常用・除くパート)の有効求人倍率は、前年同月比0.97ポイント上昇して6.66倍となり、過去最高を更新。前年同月比で31カ月連続の上昇で、厳しい人手不足の状況が長期化している
*充足率=(就職件数/新規求人数)×100(%)

《一般職業紹介所における建築・土木・測量技術者の雇用関連指標の推移(常用・除くパート)》 一般職業紹介所における建築・土木・測量技術者の雇用関連指標の推移(常用・除くパート) 《一般職業紹介所における建築・土木・測量技術者の雇用関連指標の対前年同月比(常用・除くパート)》 一般職業紹介所における建築・土木・測量技術者の雇用関連指標の対前年同月比(常用・除くパート) 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成


(3)建設技能工の雇用動向

◆建設・採掘の職業(常用・除くパート)の有効求人倍率は、前年同月比0.90ポイント上昇の4.93倍となり、過去最高を更新。前年同月を32カ月連続で上回り、建設技能工についても厳しい人手不足の状況が長期化している
*充足率=(就職件数/新規求人数)×100(%)

《建設・採掘の職業の雇用関連指標の推移(常用・除くパート)》 公共職業安定所(ハローワーク)における建築・土木・測量技術者の雇用関連指標の推移(常用・除くパート) 《建設・採掘の職業の雇用関連指標の前年同月比(常用・除くパート)》 公共職業安定所(ハローワーク)における建築・土木・測量技術者の雇用関連指標の対前年同月比(常用・除くパート) 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成


▼ 2017年12月の雇用関連データのまとめ(2018年1月30日公表)

(1)主要な雇用環境指標の推移

◆就業者数、雇用者数ともに60カ月連続で増加
就業者数は6,542万人(対前年同月比52万人増)となり60ヶ月連続で前年同月を上回った。雇用者数も5,863万人(同43万人増)で同じく60ヶ月連続で前年同月を上回っており、好調な雇用環境が続いている。
◆完全失業率は前月より0.1ポイント上昇して2.8%
完全失業率(季節調整値)は前月より0.1ポイント上昇して2.8%。完全失業者数は174万人(対前年同月比19万人減少)で、91カ月連続で前年同月を下回った。

《主要雇用環境指標の推移》 主要雇用環境指標の推移 出典:総務省統計局 労働力調査より作成 《ご参考:主要雇用環境指標の年平均値の推移》 ご参考:主要雇用環境指標の年平均値の推移 出典:総務省統計局 労働力調査より作成

◆「学術研究 専門・技術サービス業」の就業者数が21万人増加
最も雇用者数が増加したのは「学術研究 専門・技術サービス業」であり、対前年同月比で21万人の増加となった。次いで、「医療・福祉」が対前年同月比20万人の増加となった。

《主要産業別の就業者数・雇用者数》 主要産業別の就業者数・雇用者数 出典:総務省統計局 労働力調査より作成

◆正規社員数は37カ月連続で前年同月を上回り3,441万人となる
正規の職員・従業員数は3,441万人(対前年同月比50万人増)となり37ヶ月連続で前年同月を上回った。非正規の職員・従業員数は2,081万人(同9万人増)、非正規社員の比率は37.7%となった。

《雇用形態別雇用者数の推移》 雇用形態別雇用者数の推移 出典:総務省統計局 労働力調査より作成

◆完全失業率(季節調整値)は「15歳~24歳」「45歳~54歳」「55歳~64歳」の男性で最も改善
男性の完全失業率は2.8%で前月より0.1ポイント低下、女性の完全失業率は2.7%で前月比0.2ポイントの上昇となった。
年齢層別・男女別に完全失業率を見ると、最も改善したのは「15歳~24歳」「45歳~54歳」「55歳~64歳」の男性で、対前年同月比で0.4ポイント低下した。

《年齢階級別・男女別完全失業者数・完全失業率》 年齢階級別・男女別完全失業者数・完全失業率 出典:総務省統計局 労働力調査より作成

◆「勤め先や事業の都合による離職」の減少傾向が続く
完全失業者を求職理由別に見ると、「勤め先や事業の都合による離職」が30万人で対前年同月比2万人の減少となり、59カ月連続で前年同月を下回った。
また、自発的な離職(自己都合)も同10万人の減少で75万人となった。

《求職理由別完全失業者数の推移》 求職理由別完全失業者数の推移 出典:総務省統計局 労働力調査より作成


(2)有効求人倍率・新規求人倍率・正社員求人倍率の推移

◆有効求人倍率は前月を0.03ポイント上昇して1.59倍となる
有効求人倍率(季節調整値)は前月を0.03ポイント上昇して1.59倍となった。先行指標となる新規求人倍率(季節調整値)は前月を0.05ポイント上昇して2.42倍になっており、人材不足の状況は続きそうである。
また、正社員の有効求人倍率も前月よりも0.02ポイント上昇して1.07倍となり、正社員の人手不足も進んでいる。

《有効求人倍率(パートタイムを含む/季節調整値)の推移》 有効求人倍率(パートタイムを含む/季節調整値)の推移 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成


(3)職業別有効求人倍率の推移

◆一般職業紹介所における専門的・技術的職業の有効求人倍率は対前年同月比0.24ポイント上昇して2.43倍となり、専門職・技術職の人材不足の状況が続いている
◆最も有効求人倍率が上昇したのは「建築・土木・測量技術者」であり、対前年同月比で0.97ポイント上昇して6.66倍となった
◆次いで、「建設・採掘の職業」が対前年同月比で0.90ポイント上昇して4.93倍となった

《職業別有効求人倍率(除パート)の推移》 職業別有効求人倍率(除パート)の推移 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成

《職業別有効求人倍率(除パート)の対前年同月比》 職業別有効求人倍率(除パート)の対前年同月比 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成

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