ヒューマンタッチ総研レポート(号外)(2021年3月25日 公開)

建設技術者の人材需給及び建設市場の動向~2020年のまとめと2021年の動向~ 2020年は建設技術者の需要が減少傾向。2021年はコロナ禍の影響が続くも建設技術者の不足は続く

 人材紹介事業を行うヒューマンタッチ株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:髙本和幸、以下「ヒューマンタッチ」)が運営するヒューマンタッチ総研は、建設技術者の人材需給および建設市場の動向について、2020年のデータをまとめるとともに2021年について考察をまとめました。

本件のポイント ≫ ・2020年は縮小傾向の建設市場を背景に建設技術者の人材需要は低下
・建設技術者の有効求人倍率は、低下傾向が続くが依然として高水準であり、人材不足の状況は続く
・2021年はコロナ禍の影響により建設市場はさらに縮小すると思われるが、建設技術者の不足は一定レベルで続く

2020年は、建設技術者の需要が減少傾向で推移

 2020年のハローワークにおける建設技術者の有効求人数と有効求職者数の対前年同月増減率の推移を見ると、企業の求人意欲を示す有効求人数は、すべての月で前年同月を下回り、建設技術者への人材需要は、年間を通じて低下していたことがわかります(図表①)。最初の緊急事態宣言が発出された4月から5月にかけては、特に落ち込み幅が大きくなっていますが、その後は徐々に回復傾向になっています。一方、有効求職者数は、6月以降前年同月を上回っており、コロナ禍で不安定な雇用環境を背景に人材供給数は上向きとなっています。

【図表① 有効求人数と有効求職者数の対前年同月増減率の推移】図表① 有効求人数と有効求職者数の対前年同月増減率の推移 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成

有効求人倍率は低下傾向も依然として高水準

 有効求人倍率の推移を見ると、2月以降は前年同月を下回り、低下傾向が続いていますが、依然として5倍を超える高水準となっており、建設技術者への需要が低下する中においても人材不足の状況は続いていると言えます(図表②)。

【図表② 有効求人倍率の推移】図表② 有効求人倍率の推移 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成

建設業の市場規模は縮小傾向

 建設市場の動向を見ると、建設業の売上高を示す建設工事の出来高(工事請負金額のうち施工が完了した部分に相当する金額)は1月と3月以外はすべての月で前年同月を下回っており、コロナ禍の影響もあり建設市場は縮小傾向であったことがわかります(図表③)。

【図表③ 建設工事出来高の推移】図表③ 建設工事出来高の推移 出典:国土交通省「建設総合統計」より作成

建設市場は公共工事が下支えするも縮小傾向

 2021年の動向を予測するために、将来の売上高動向を示す先行指標となる手持ち工事高(工事請負金額のうち、未着手の工事に相当する金額)の推移を見ると、減少傾向ではありますが、8月に前年同月を下回った以外はかろうじて前年同月レベルはキープしています(図表④)。民間、公共別に見ると民間工事が減少する中、公共の工事が前年を上回っており、建設市場を下支えしています(図表⑤)。

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<このレポートに関するお問い合わせ>
ヒューマンリソシア株式会社 ヒューマンリソシア総研担当
E-mail:hrsouken@athuman.com
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