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  • 山岳トンネル自動吹付ロボ/エフティーエス、錢高、戸田、西松、前田、清水

    【ミリ波レーダーで高精度】

     

     エフティーエス(東京都中央区、木村浩之社長)は、錢高組、戸田建設、西松建設、前田建設、清水建設と共同で、ICT制御システムによる山岳トンネルの自動吹付ロボットの開発に着手し、ミリ波レーダー技術による吹付面の出来形リアルタイム測定装置の開発、性能確認を行った。吹付作業中にリアルタイムで設計モデル(CIM)と実測モデルを比較させながら、より精度の高い出来形確認と、吹付作業の自動化ニーズに応えるため、人の目に代わる「ミリ波レーダーシステム」を開発した。 2018年8月、尾鷲第4トンネル(三重県尾鷲市、施工=前田建設)でミリ波レーダーシステムをエフティーエス製のエレクター一体型コンクリート吹付ロボットに搭載して実証試験を実施し、その後性能評価を進めてきた。

     

     吹付ロボットのノズル周囲に取り付けられたレーダーは、ミリ波を対象物に照射し、その反射波を捕捉して吹付面までの距離を測定する。実証試験では、コンクリート吹き付けの自動化に最も重要な要素技術となる「吹付作業に伴うコンクリート厚さの変化をリアルタイムに計測する技術」を確認することができた。

     

     同技術は、自動車の自動運転などにも期待されている技術の応用だが、測定波が霧や塵に対して錯乱しにくいことが特長で、3mまでの距離で1mmの精度で測定できる。レーザー・スキャナーによる吹付作業前後での測定把握とは異なり、コンクリートの吹付作業中でも高精度に厚さ変化をとらえることができる。

     

     リアルタイムで吹付壁面の出来形を遠隔モニターで確認できるため、切羽近傍での作業リスクを減らすことが可能だ。また、得られるデジタルデータから吹付面とのノズル距離、角度を正確に制御できるためコンクリートの壁面付着率が向上する。

     

     今後、エレクター一体型コンクリート吹付ロボットの自動化技術の完成に向けて技術開発を進めるとともに、熟練技能者の吹付作業データを各社の多数の現場からデジタル値でクラウド収集し、最適吹付作業の分析と機械学習を行い、AI(人工知能)制御による自動吹付技術の確立を目指していく。

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    掲載日: 2019年5月27日 | presented by 建設通信新聞

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