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新日空が新工法/天つり機器の落下防止/作業時間3分の1に短縮
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>新日本空調は27日、建築設備の耐震対策工法として、地震時に天つり設備機器のつりボルトが破断した際に、落下を確実に防止する新工法「O-T-9(オーティーナイン)」(特許出願中)を実用化したと発表した。新工法は、既存の天つり設備機器での吊りボルトの耐震補強が難しい場所、比較的大型の機器などに対して、機器本体の落下を防ぐ。既存設備、新築設備のいずれにも適用が可能。施工時に新たなつり元が不要で、均一な施工品質が確保でき、従来工法に比べ約3分の1の作業時間で施工できる。
同社は、12月からO-T-9工法用金具「O-T-9セット」の一般販売を始める予定。製造・販売は、日栄インテック(東京都荒川区、高橋善春社長)が担当する。
O-T-9工法は、落下防止補強金具、ワイヤロープ、ワイヤ引留金具、テンションバネの部材を組み合わせて施工する。つり機器の4本のつりボルトに対して、それぞれ上部(つり元)と下部(機器支持部)に落下防止金具を取り付け、これをワイヤと引留金具でループ状につなげる。ワイヤにテンションバネを通すことで、ワイヤ張力を均一にかけることができる。
つり機器でつりボルトの破断リスクが高いのは、振れ止め補強がない場合はつり元部、在来工法が施された場合は、振れ止め補強金具下側となる。つり元部より上部と、補強金具より下部に落下防止金具を取り付け、上下2つの金具を介してワイヤをループ状につなぐことで、落下防止金具間のつりボルトのどこでが破断してもループ状に張られたワイヤがつり機器の落下を防ぐ。また、テンションバネでワイヤに初期張力をかける方法により、つりボルトが破断して機器が落下する際にワイヤにかかる衝撃荷重を抑制し、開発した落下防止金具を組み合わせることで、ワイヤの破断が生じない仕組みも構築した。
工法の適用条件は、4本つりの機器と設備類の総重量が100㎏以下で、つりボルト径が「3分ウィットねじ」の場合となる。
O-T-9工法は、新たなつり元を確保するための後打ちアンカーなどの施工が不要となるのも特徴。テンションバネを取り付けるとテンションバネが伸び、ワイヤにテンションがかかったことを確認できるため、均一な施工品質を実現する。
既存設備には、中間挿入ナットを使うことで短時間に設置できる。後打ちアンカー施工がないため、設置作業時間が大幅に短縮する。
残り50%掲載日: 2019年11月28日 | presented by 建設通信新聞