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  • 岩盤の圧縮強度/割れ目間隔/風化程度/山岳T 切羽観察を自動化/安藤ハザマ

    【正確・定量的に評価】

     

     安藤ハザマは、山岳トンネル切羽の地質を短時間で自動的にセンシングし、主要な地質情報である岩盤の圧縮強度、風化程度、割れ目間隔を定量的に評価する「切羽地質情報取得システム」を開発した。トンネル掘削時の切羽観察を自動化することにより、切羽観察作業を省力化するとともに、技術者の力量によらずに正確・定量的に評価する。 岩盤の圧縮強度は、ドリルジャンボの穿孔データ(穿孔速度、打撃圧、回転圧、フィード圧)から岩盤の圧縮強度を算出するアルゴリズムを北大の長谷山美紀教授の指導のもと開発した。マシンガイダンス機能付きドリルジャンボによって取得した穿孔データと、各穿孔孔の圧縮強度との関係を教師データとして、AI(人工知能)で回帰分析することで、穿孔データから岩盤の圧縮強度を算出する。算出結果は圧縮強度分布図として出力する。

     

     風化程度は、切羽のマルチスペクトル画像から岩盤の風化度を算出するアルゴリズムを、筑波大の澁谷長史助教の指導のもと開発した。マルチスペクトル画像から抽出されるスペクトル反射率曲線が岩盤の風化度によって異なることに着目し、スペクトル反射率曲線と風化関係をAIが学習することで、マルチスペクトル画像から風化度を算出する。算出結果は風化度分布図として出力する。

     

     割れ目間隔は、切羽岩盤で面の向きが不連続な個所を割れ目ととらえて評価する。日本システムウエア(東京都渋谷区、多田尚二社長)、ジーエスアイ(水戸市、豊田守社長)の協力のもと開発したアルゴリズムを使って、ステレオカメラで撮影した画像から切羽面の3次元形状を取得し、形状の変化点を割れ目として抽出する。結果は割れ目分布図として出力する。

     

     取得したデータは制御パソコンで演算処理され、処理結果が即座にタブレット端末に転送される。処理結果はネットワークを通じて、坑内に設置した中央制御室や現場事務所、本社・支店などとも共有される。

     

     システムは、2つの現場で運用中で今後、順次新規トンネル現場に導入していく。運用結果を基にアルゴリズムを改良し、評価精度のさらなる向上を図り、山岳トンネル工事の生産性向上を目指す。

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    掲載日: 2019年12月12日 | presented by 建設通信新聞

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