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鹿島、ハレックスが熱中症対策ツール改善/実測と予測で危険度告知/AI、風速予測も可能に
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>鹿島は、2019年夏にハレックス(東京都品川区、藤岡浩之社長)と開発した熱中症対策ツールを改良し、気温や湿度などの実測値と予測値を組み合わせたツールに発展させる。さらに、AI(人工知能)によって現場ごとの風の風速を高精度で予測するシステムの構築も目指す。
鹿島とハレックスは、午前6時から午後12時までの1時間ごとの気温の合計(積算気温)と熱中症発症数の相関関係や、熱帯夜の発生と翌日の熱中症発症者数の相関関係を発見し、ハレックスが保有する1㎞メッシュの気象情報を基に、現場ごとに翌日や当日の危険度を現場に知らせるツールを開発。関東支店管内の全現場に対して情報提供した。WBGT(暑さ指数)の情報だけでは判断できなかった一定以上の暑さにおける危険度合いを現場に伝えられるようになった。ただ、積算気温レベルごとの指示内容や個人の体調のバラツキ、積算気温に対する現場の理解が課題となった。
このため、東京建築支店の全現場と関東支店の一部現場に設置している、風速・風向・気温・湿度・WBGTをリアルタイムで計測できる機器を活用し、実測値と予測値を組み合わせて現場モニターに表示するシステムにする考え。個人の体調差に対応するため、リストバンド型のウェアラブルセンサーと連携して積算気温とバイタル情報を組み合わせたシステムの構築も目指す。
風速については、現状では、MSM(メソスケールモデル)を使った風速予測とアメダスの実況値に大きな差があることから、予測することが難しい。ただ、現場の計測器で風速の実測値を蓄積し、「カルマンフィルター」という手法を使ってAIで風速を予測すれば、アメダスの実況値に近い風速値を予測できることが分かった。これを活用すれば、地形やビル風といった影響を考慮した現場ごとの風速を予測し、足場・資材の飛散・風散防止などに生かせるとみている。
残り50%掲載日: 2020年2月7日 | presented by 建設通信新聞