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戸田建設、佐藤工業、村田製作所が福島で実証実験/蓄電池で現場のCO2削減
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>【再生可能エネ導入を促進】
戸田建設と同社の完全子会社である佐藤工業(福島市、八巻恵一社長)、村田製作所は、福島県の再生可能エネルギーの導入促進のため支援事業補助金を活用し、建設現場の再エネ活用と移設容易な創蓄システムの実証実験を行っている。
最長2年間の実証実験で、初年度は2019年10月に採択され2月に完了した。現在は20年度の継続事業として採択され、今後1年間をかけてビジネススキームの構築を目指し実証実験を進める予定だ。実証実験を通じて建設現場の蓄電池システムを活用したCO2排出量の削減を検証する。
実証実験では、福島県で行う佐藤工業と戸田建設の建設現場に戸田建設の太陽光発電システムの設置ノウハウを活用し、村田製作所の高い安全性を持つ『FORTELION(フォルテリオン)』を搭載した『All-in-One蓄電池システム』を設置することで、建設現場の再生可能エネルギー利用の有効性を検証している。さらに、専用のソフトウェアを開発することで河川、道路、山間部などに点在する施工現場で蓄えたエネルギーを一括管理するシステムも合わせて検証している。
実証実験は、19年10月から3カ所で順次実施し、使用した電力のうち再生可能エネルギーの占める割合が最大で55%であったことを確認、建設現場での再生可能エネルギー利用の有効性を実証できたとしている。
実証実験の特徴として、独立した電源供給が可能なことから、施工エリアの長い河川や道路工事、山間部など受電が容易でない場所に点在している工事現場でも再生可能エネルギーを活用できる。
All-in-One蓄電池システムには、正極材にオリビン型リン酸鉄リチウムを採用した長寿命で安全性の高い村田製作所独自のリチウムイオン二次電池であるFORTELIONを使っており、大きな衝撃や圧力が加わった場合などでも発火しにくい。また、高負荷がかかった際にも電池の機能を安定的に発揮できる。
このほか、各実証実験拠点に設置した専用リモコンからクラウド経由でデータを集約するシステムを構築し、離れた場所から各拠点の発電量、蓄電状態、系統電力の情報を監視できるようにした。
20年度も再生可能エネルギーの利用拡大に向け、蓄電池システム増設、取得データの分析により最適稼働制御機能を追加していく。福島県内のほか全国の建設現場への展開に向けて実証実験エリアを拡大し、建設現場の再生可能エネルギーの利用拡大に貢献していく方針だ。
残り50%掲載日: 2020年4月30日 | presented by 建設通信新聞