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  • ドローンビジネス/北海道から本格展開/NJSが新会社インフラ点検に照準

     NJSは、管路・閉鎖性空間の調査点検用ドローン「Air Slider」(エアスライダー)を活用したインフラ管理ビジネスを本格展開する。従来の主力分野である上下水道にとどまらず、農業・道路・鉄道・電力など広範な社会インフラ分野に進出。より効率的で作業安全性の高い調査点検サービスを提供していく。その先導エリアとして、北海道での事業化促進に向けた新会社「北王インフラサイエンス」(帯広市、佐藤朝夫社長)を設立し、4月6日付で営業を開始した。今秋以降にはエアスライダーの量産化も予定しており、販売・リースなどを含めた事業を展開し、2年目以降の黒字化を目指す。業務実績と経験を蓄積していくことで将来的な全国展開の足掛かりとしていく考えだ。

     

     エアスライダーは、NJSが自律制御システム研究所と共同で独自に開発を進めているもので、2017年の試作機完成以降、多くのインフラ施設での実証試験を行い、その有効性と経済性が確認されている。

     

     特に、管径400-1350mm対応モデルのAS400は、地下の管路内に作業員が立ち入ることなく、すべて地上から操縦できるなど、作業安全性が高く、新型コロナウイルスなど感染症予防の観点からも有効な調査方法となる。

     

     最新の第6世代機体には距離センサーを搭載。機体から管路の内壁面までの距離をセンシングしながら自らの位置を自動補正し、より安定的に飛行できる。画像も鮮明で点検調査精度が高く、展開図が30分から1時間程度で作成でき、リアルタイムに現場で画像点検が可能だ。

     

     これらの優位性から下水道分野以外での幅広いインフラ施設への適用が期待され、19年5月には関西電力などと水力発電所鉄管調査でのドローン活用技術について業務提携による開発・販売・サービス提供を開始している。

     

     今回事業開始した新会社は、農業用排水路や道路路面排水管の市場が大きく、点検潜在需要の大きい北海道でのドローンビジネスを本格的に展開しようと、農業関連分野に強みを持つ北王コンサルタンツ(帯広市、熊頭勇造社長)と連携して2月に会社設立登記した。資本金は5000万円で出資比率はNJSが90%となっている。

     

     今後、受益面積100ha以上の基幹水路延長が1万2000㎞と全国の4分の1を占める農業用排水管路や、高規格道路1100㎞に2万8000カ所ある道路横断雨水排水管、管路延長3万㎞の下水道管路など各種インフラの調査点検サービス提供とエアスライダーの販売・リースを主な事業として展開。クラウド情報管理システムSkyScraperなどNJSが独自開発したインフラメンテナンス技術と連携してインフラ管理に関する総合的なサービス提供に向けた事業化モデル構築にも取り組む。

     

     2年目以降、早期に軌道に乗せるとともに年間で数億円程度の売り上げ規模を目指していく。

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    掲載日: 2020年5月11日 | presented by 建設通信新聞

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