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  • 枯葉剤汚染の土壌浄化に成功/清水建設 ベトナムのプロジェクト参画へ

     清水建設は、ベトナムでの枯葉剤由来のダイオキシン汚染土壌の浄化実証に成功した。その有効性が確認された土壌洗浄技術により、ベトナムと米国が進めるドンナイ省ビエンホア空軍基地のダイオキシン浄化プロジェクトへの参画を目指す。

     

     ベトナム国防省の承認を得て、同国の環境処理技術センター(CTET)と共同で、2019年と20年の2回に分けて枯葉剤由来のダイオキシン汚染土壌を洗浄処理する技術の有効性を検証。その成果を8日にハノイ市内のホテルでベトナム、米国の政府関係者を招いて発表した。

     

     対象の技術は同社が開発・実用化し、既に日本国内で数百万tの処理実績がある。

     

     同社は、ビエンホア空軍基地で計画されるダイオキシン汚染土壌の浄化プロジェクトへの参画を目指す中で、高濃度汚染土壌に対する技術の有効性を検証する必要があると判断。基地内に実際に使用する土壌洗浄プラントを設置して、実証実験で約900tの汚染土壌を洗浄処理した。

     

     同社の洗浄技術は、土の細粒分に汚染物質が付着する特性を利用して、土壌に水を加えた後、土壌を粒子径によりふるい分けることで汚染物質を水に溶出させずに細粒分とともに取り除く。ビアンホア空港の場合、細粒分が30-35%含まれるため、65-70%の土壌を再利用できる。

     

     細粒分とともに取り除いた有害物質は別途、熱分解処理により無害化する。実証実験ではダイオキシン濃度3500pptの土壌を、ベトナムの都市部居住用土地でのダイオキシン濃度基準(300ppt)を下回る100ppt以下(除去率95%以上)にできたという。

     

     この土壌洗浄技術は、実証実験プロセスを監視・評価したCTETやベトナムの関連機関から技術としての信頼性や時間当たりの処理量、関係影響、消費エネルギー、コストともに優れた技術との高い評価を得ている。

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    掲載日: 2020年12月9日 | presented by 建設通信新聞

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