当サイトについて 採用ご担当者様
会員登録はこちら 求人検索

建設技術者向けNEWS

建設技術者の方が知りたい情報を絶賛配信中
会員登録いただくと無料で閲覧可能です!

  • 三井住友建設/斜面変状を常時確認/広範囲に地盤挙動監視

     三井住友建設は、広範囲に斜面の地盤挙動を監視するクラウドシステム「GENESIS(ジェネシス)/FHQ(Field Head Quarters)」を開発し、施工を進める実際の現場への導入を始めた。リアルタイムに斜面の変状を検出できる点が特長となる。パソコンやスマートフォンからの常時確認によって、土工事での安全管理の高度化に役立つ。

     

     監視が必要な複数の場所に設置した自立型の地盤挙動監視局「GENESIS/FPS(Field Power Station)」から送信される降雨量や地盤変位、地盤傾斜、地下水位などの計測情報をクラウドで一元的にデータベース化するのと同時に、評価・分析した斜面の挙動を地形図に“リアルタイム表示”する仕組みとなる。

     

     パソコンやスマートフォンから常時確認できることから、リアルタイムに変状の検出が可能。広範囲に地山全体の挙動を把握することで、土工事での高度かつ合理的な安全管理の実現に役立つ。

     

     広範囲に地山全体の挙動を把握するために、各計測点の挙動データを時系列で表示する一般的な地盤の監視だけでなく、地形図に複数表示(最新、1時間前、1日前)する機能を付加。地山の挙動を空間分布として可視化した。

     

     天気図などの作成に使う「クリギング法」を採用することで、未計測点の挙動も評価。局所的に得意な挙動を生かした評価によって、危険範囲の特定を容易する一方、計測情報を一元的に集約(データベース化)することで、これまで困難だった地山全体の包括的・継続的なモニタリングを可能にしている。

     

     斜面を含めた地山全体の挙動監視は、監視網を設営するために多大な労力と費用を要するだけでなく、作業に危険が伴うことから、これまで包括的なモニタリングができていない状況にあったが、発電機能とパケット通信機能を備えた自立型の地盤挙動監視局の活用することで、そうした課題を解消した。

     

     今後、計測されたデータをAI(人工知能)による変状予測のための教師データとして蓄積することで、予測精度の向上を目指す。粉じん、水質、騒音などの環境モニタリング項目の追加によって、環境負荷の低減も狙う。

    残り50%
    ログインして続きを読む 会員でない方はこちらよりご登録ください

    掲載日: 2021年3月16日 | presented by 建設通信新聞

前の記事記事一覧次の記事