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国交省/3Dオブジェクト作成・供給へ環境整備/部品データライブラリー構築へ
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>国土交通省は、3次元(3D)モデリングで高頻度に使用するオブジェクトの作成と供給、利用が可能な環境整備に取り組む。利用の目的や場面を明確化し、提供データの仕様や作成主体、運用体制などを検討して活用方針を策定。利用場面に即した部品仕様(詳細度や属性情報など)をCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)導入ガイドライン(案)に反映させる。
BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)先進国の英国やオランダなどでは、3D設計を効率的に行う手法の一つとして、使用頻度の高いオブジェクトはあらかじめパーツ(部品)を作成し利用者に提供する「ライブラリー」構築が進んでいる。建築の部品情報が主だが、英国では17年から土木構造物のパーツ作成が始まっているという。一方、国内では現在、複数の機関がライブラリーの整備に取り組んでいる。
国交省はBIM/CIMの導入によって受発注者双方で業務の効率化を図るため、3Dオブジェクトに関する▽利用目的、利用場面の明確化▽提供データの仕様、データ作成主体▽規約や権利関係(データ提供者・利用者のルール、著作権など)▽運用体制(継続的に運用するための体制、ビジネスモデルなど)-の4項目を検討する。
3Dオブジェクトを提供している国内外の事例を調査する。高頻度で使用されるオブジェクトを作成・提供する環境も整える。資機材メーカーを特定しない「ジェネリックオブジェクト」(設計成果・発注図用)と、メーカー特有の仕様となる「メーカーオブジェクト」(施工図・維持管理用)を格納し、利用者(設計者・施工者)に提供する「3D部品データライブラリー」(仮)を構築する。
国土技術政策総合研究所(国総研)は、ジェネリックオブジェクトとなる汎用性のある3D標準モデルを作製する。地方整備局や高速道路会社などの発注機関では、2次元(2D)の設計要領や標準図を保有している。これらを調査し、3Dオブジェクトへの変換対象を選定。寸法情報や接続情報など諸条件を変更すると形状も変わる「パラメトリック」な3D標準モデルの仕様を検討する。
公開されたパラメトリックモデルの仕様に基づき、民間企業などはオブジェクトを作成しライブラリーに登録。設計者や施工者に3Dオブジェクトを供給するビジネスモデルを構築し、新たなイノベーションの創出にもつなげたい考えだ。
残り50%掲載日: 2018年9月20日 | presented by 日刊建設工業新聞