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  • 設計図書に3次元モデル/2017年度内に基準類整備 CIM導入に弾み/国交省

     国土交通省は、建設生産プロセスに一貫して3次元モデルを使う「CIM」の導入に力を入れる。設計図書(契約図書)としての活用を見据えたCIMモデル(3次元モデル)の標準化や、CIMモデルを用いた場合の数量の算出方法などを検討する。年度内をめどにCIMモデルの標準仕様や、現行の土木工事数量算出要領(案)といった基準類の整備・改定を行う。 標準仕様の整備や、3次元での数量の算出方法を明確化する要領(案)の改定は、調査・設計から施工、検査、維持管理に至るまで、建設生産プロセスに一貫してCIMモデルを活用していくための条件整備の1つ。現場の生産性を高めていくためのエンジンに位置付けるCIMの導入に一層の弾みをつけることになりそうだ。

     

     2次元の図面と3次元モデルが混在している従来の対応から、徹底して設計図書の3次元化を図っていくための取り組みとして、CIMモデルの表記や表示に関する基準が必要と判断。21日のCIM導入推進委員会「ガイドライン・要領基準改定ワーキンググループ」に基準の改定に向けた検討状況などを報告した。

     

     標準仕様の整備として、CIMモデルの「表記標準(案)」を検討する。CIMモデルを契約図書として活用していく際に必要となる属性情報やデータの構成を基準として整備。注記、寸法、注釈などの表記方法や、従来の2次元図面の情報をCIMモデルに置き換える際の対応方法を明確化する方針だ。

     

     全工種に共通する事項をまとめた「共通編」と土工、橋梁、トンネル、ダム、河川構造物の「各分野編」の作成を計画。今年度は3月をめどに業界団体などの意見も踏まえながら、共通編と橋梁上部工(鋼橋、PC橋)・下部工を対象とする「橋梁編」、「土工編」の表記標準(案)をまとめる。並行して、河川編やダム編の検討も行う。

     

     CIMモデルから算出した数量の活用方法も検討する。年度内に行う土木工事数量算出要領(案)の改定で、3次元モデルから算出された数量の取り扱いを整理。規定を明確化することで、3次元モデルのより効果的な活用を目指す。

     

     現行の要領(案)では、2次元図面を用いた 従来の数量算と、3次元モデルから算出したケースで、仮に誤差が生じた場合は適宜、算出結果の確認を行った上で、3次元モデルから算出した数量の適用も可能としているが、その記載や確認の方法が不十分と判断。数量の計算方法と、数量の算出に必要な3次元モデルの条件を検証・分析していく中で、3次元モデルから算出した数量の活用につなげる。

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    掲載日: 2017年11月24日 | presented by 建設通信新聞

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