当サイトについて 採用ご担当者様
会員登録はこちら 求人検索

建設技術者向けNEWS

建設技術者の方が知りたい情報を絶賛配信中
会員登録いただくと無料で閲覧可能です!

  • 建災防/トンネル工事従事者の健康情報一元管理/19年3月にシステム登録開始

     建設業労働災害防止協会(建災防、錢高一善会長)が構築してきた「ずい道等建設労働者健康情報管理システム」の全容が22日までに明らかになった。トンネル工事に従事する労働者の健康情報や作業従事歴を一元的に管理できるのが特徴。労働者からの要請に応じて情報提供する。建災防は支部会員向けの説明会を開始しており、システムに登録する情報の収集を19年3月から始める。

     

     システムは建災防が運用する。稼働以降からの▽労働者本人▽事業場▽作業従事歴(粉じん作業の内容、期間など)▽健康診断の詳細(じん肺健康診断結果など)-などの情報を収集・管理。労働者の情報は本人の同意を得て登録し、提供は本人の同意が条件となる。登録費用は掛からず、登録者にはIDを無料で付与する。登録業務は労働者を雇用するトンネル専門工事業者が行う。元請業者は情報登録に伴う指導、協力を担う。

     

     システムは、じん肺訴訟を念頭に粉じん障害防止対策として整備が検討されてきた。トンネル工事に従事する労働者は流動性が高く、事業者ごとに保管される健康診断結果や当時の所属先といった情報が把握しにくい。長期的な健康管理が難しく、健康診断結果に応じた作業配置がしにくいといった問題もある。

     

     そこで厚生労働省は建災防にシステムの構築を委託し、建設会社などに協力を要請した。建災防は有識者組織を設け、建設会社や医療関係者、弁護士の意見などを踏まえてシステムの在り方を検討し、早期の稼働を目指してきた。

     

     稼働すると、労働者は散逸懸念のあった健康情報の管理が行いやすくなる。再就職の際に健康状態を証明するツールとして役立つ。建設会社は、本人に健診情報を提出してもらえれば内容が正確にチェックでき、保存を含む情報管理を効率化が期待できる。事業場ごとのじん肺健診結果証明書の記載事項、切羽またはインバートといった具体的な作業内容など、官民で構築中の「建設キャリアアップシステム」を補完する情報が得られるようにもなる。

     

     建災防はシステムに関する支部会員向けの説明会を22日に開始した。労働者の情報を提供する際の条件や運用のポイントを広く周知し、稼働に備える。

    残り50%
    ログインして続きを読む 会員でない方はこちらよりご登録ください

    掲載日: 2018年11月26日 | presented by 日刊建設工業新聞

前の記事記事一覧次の記事