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  • 清水建設/京都のホテルで超撥水アート型枠/杉の木目 鮮明に転写

     清水建設は、2019年初頭にオープンする「ホテル祇園一琳」(京都市東山区)の外壁と内壁の木目調打ち放しコンクリートに、東洋アルミニウムと共同開発した超撥水型枠「アート型枠」を適用した。杉の木目が鮮明に転写された表層面積1000㎡超のコンクリート壁が打ち上がった。

     

     建設予定地の祇園町南側は、京都市の歴史的景観保全修景地区に指定されており、建築確認申請の際に歴史的建築意匠に沿った意匠の採用が求められる。ホテル祇園一琳は、「京都の街並みに溶け込みながらもラグジュアリーな空間が広がる」 をコンセプトに、木目調コンクリートを採用することで和風建築を思わせる外観・エントランスホールのRC造建築を計画した。

     

     杉板の木目をコンクリート表面に転写する木目調コンクリートは、杉板型枠を使って施工するものの、コンクリート表面に多数の気泡痕が残るケースや脱型時にコンクリート表面の一部が型枠に付着してはく離するなど施工難度が高い。

     

     ホテル祇園一琳の施工では、水を顕著にはじく蓮の葉の表面機構に着想を得て、微細な凸凹形状を型枠表面に付与することで、コンクリート打ち込み時に型枠表面に巻き込まれた気泡が型枠面を滑るように上昇して型枠外に排出する超撥水のアート型枠を採用し、従来の課題を一挙に解決した。超撥水層が型枠の離型性を高めるため、コンクリート表面が型枠に付着する問題も防止した。型枠の製作費は、脱型後の表面仕上げ工程を大幅に削減したことで吸収した。

     

     これにより外壁918㎡、内壁103㎡が、木の質感にあふれる美しい見栄えの壁面に仕上がった。ホテル祇園一琳の概要は、RC造地下1階地上4階建て延べ2293㎡。工期は17年3月から18年7月。建築主は木本製菓で、設計は高松伸建築設計事務所(意匠)、ソリッド(客室内装)、北條建築構造研究所(構造)、京滋設計(設備)が担当した。

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    掲載日: 2018年12月20日 | presented by 建設通信新聞

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