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レベル判定システム構築/「技能者評価」を自動化/建設キャリアアップシステム/国交省 2次補正で予算措置
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>国土交通省は、建設キャリアアップシステムを活用した政策展開の1つとして検討を進めている「建設技能者の能力評価制度」を前提に、技能者の能力レベルを自動的に判定することができる「(仮称)レベル判定システム」の構築に乗り出す。技能や経験に応じた処遇の実現へ、技能者の能力評価を下支えする“推進ツール”としての活用を見込む。 2018年度第2次補正予算案に「国土強靱化、復旧・復興を支える建設業の担い手確保」として2億9000万円を措置。建設キャリアアップシステムに連携した技能者の「レベル判定システム」の構築に踏み出す。
インフラ整備やメンテナンス、早期の復旧・復興など建設業が「地域の守り手」としての役割を果たし続けていくために将来の担い手を確保していく不断の取り組みが重要と判断。建設技能者の高齢化が進む中で、現場を支える職長クラスの技能者を対象とする特別講習と、技能者に継続的かつ効果的なレベルアップを促すための仕組みづくりを盛り込んだ。
柱の1つである、技能者の能力レベルを自動的に判定する「レベル判定システム」は、建設キャリアアップシステムに蓄積・登録される就業履歴や保有資格を活用した「技能者の能力評価」を下支えする仕組み。技能者の経験(就業日数)や知識・技能(保有資格)、マネジメント能力(職長や班長としての経験)によって判定する技能者のレベル分けを簡易かつ自動的に行うためのツールとなる。
レベル判定を効率化することで、それぞれの技能者が持つ“力量”を対外的にPRすることができる建設キャリアアップシステムのメリットを最大化するなど、より一層の普及につなげていく。
技能者の力量を見える化する「技能者の能力評価」や、その技能者を雇用する「専門工事企業の施工能力の見える化」(企業評価)という2つの“評価制度”はより優秀な職人を育てるなど、人材育成や施工能力の向上に取り組む専門工事企業がマーケットの中で“競争力”を持つことができる仕組みを築くことが狙い。
特に技能者の“腕”を客観的に評価することができる前者の取り組みが機能すれば、技能や経験に見合った賃金の支払いなど、建設キャリアアップシステムの最大の目的である技能者の処遇の改善に絶大な効果を発揮していくことになる。
■建設技能者の能力評価制度とは
建設キャリアアップシステムを活用した「建設技能者の能力評価制度」は、システムに蓄積される就業履歴や保有資格といった登録データを活用して、それぞれの技能者の力量を4段階でレベル分けする仕組み。鉄筋、とび、型枠、機械土工の4職種で先行的にレベル分けのルールとなる「能力評価基準」の策定が進んでいる。
その実施スキームは、国土交通省が来年3月にも策定・公表する「建設技能者の能力評価制度に関するガイドライン」に沿って、実施主体となる専門工事業団体が策定した評価基準の認定を国に申請。それが認定されれば、建設キャリアアップシステムを活用して、申請があった技能者の能力評価を実施していく。
専門工事業団体が行う、その能力評価の判定を効率化・合理化するためのツールとして構築する「(仮称)レベル判定システム」は来年度にかけて開発を推進。2020年度をめどに稼働を開始する見込みとなっている。
残り50%掲載日: 2018年12月27日 | presented by 建設通信新聞