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  • 前田建設/3Dプリンターで部材造形/協創パートナーを公募

     前田建設は、コンクリート用の3Dプリンターと、専用セメント系材料を開発した。自由な形状の建設用部材を造形できる。新技術研究所「ICI総合センターICIラボ」を拠点とする「協創パートナー」を公募し、さらなる技術開発を促進する。

     

     現在、3Dプリンターは、プラスチックやセラミック、メタル合金、紙などを材料にすることが多い。ただ近年は、セメント系材料をポンプで押し出しながら造形機械で積層させて建設部材を造形する技術を住宅や橋梁などに適用する事例が海外で報告されている。

     

     同社では、数年前から室内用のコンクリート3Dプリンターを製作してコンクリート積層造形技術の研究を進めてきた。研究過程で、適度な粘性があり、圧送性、流動性に優れ、圧送後も形状を保持して自立し、積層による自重で変形しないプリンター専用の特殊なセメント系材料を開発した。この材料を使ってさまざまな形状の造形物を造り出すことに成功しており、材料表面の状態の崩れもないことを確認した。

     

     これを踏まえ、実施工用のコンクリート3Dプリンターを製作し、2018年12月にオープンした「ICI総合センターICIラボ」に導入した。プリンターはロボットアーム式で、造形範囲は幅2000mm、長さ2000mm、高さ3000mmとなっている。コンクリートの型枠を使わずに自由な形状の部材を造れるため、型枠組みや打設などの作業が不要になる。

     

     今後、3Dプリンターの制御や測位技術、造形物の出来形確認、材料の改良、施工性の向上、構造物や型枠としての適用範囲の拡大、AI(人工知能)の導入などの研究を進めるほか、鉄筋の代替材料の造形技術開発にも取り組み、さらなる自動施工化を目指す。

     

     これらに関わる最先端技術を持つベンチャー企業や大学、企業など、開発スピードを加速させるための協創パートナーを1月下旬から公募する。

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    掲載日: 2019年1月17日 | presented by 建設通信新聞

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