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  • 羽田で自動運転バス実証/全日空、NIPPOら/20年以降に実用化

    【磁気マーカー埋め車線位置制御】

     

     全日本空輸、NIPPO、愛知製鋼、SBドライブ、先進モビリティ、NECの6社は15日から25日にかけて、羽田空港の制限区域内で自動運転バスの実証実験を実施している。羽田空港第2ターミナル本館とサテライト(別棟)間の片道約600mを自動運転で往復し、磁気マーカーシステムでの車線位置制御や遠隔運行管理システム「Dispatcher」を利用した運行管理、空港制限区域内での自動運転バスの走行などを検証。2020年以降の実用化を目標として課題を抽出する。 「航空イノベーションの推進」「地上支援業務の省力化・自動化」に向けて国土交通省が実施する、空港制限区域内の乗客・乗員などの輸送を想定した国内初の自動走行実証実験の一環。公募によって選ばれた8グループが全国4空港で実験を行っている。18年2月には、ANAとSBドライブが羽田空港新整備場地区で自動運転バスの車両走行制御技術や遠隔運行管理システムを実験しており、今回は実用化に向けた次のステップとして位置付けられている。

     

     今回の実験でNIPPOは、磁気マーカーシステムでの車線位置制御に必要な磁気マーカーの設置・撤去の施工を担っている。実験車両には一般のGPS(全地球測位システム)よりも精度の高いRTK-GPSが導入されているが、実験での走行ルートには周囲の遮蔽物でGPSの電波を取得できないエリアも含まれる。そのため、走行ルートに沿って磁気マーカーを埋設し車両底部の高感度磁気センサー(MIセンサー)で検知することで、GPSの電波が届かない環境でも安定的に車両位置の自動調節を可能とした。

     

     施工は空港業務の妨げとならない夜間に3日間かけ実施し、250mに200個弱のマーカーを埋設。施工には今回の実証実験のために開発した機材を導入し、道路に穴を開け磁気マーカーを挿入、エポキシ樹脂で封入するまで一連の作業を機械化施工とすることで、作業プロセスの省力化・省人化やコスト削減を実現した。NIPPO技術本部技術企画室の武石英人技術推進課長は、「磁気マーカーが小型化しコスト削減が進む中で、施工についても省力化が必要と考えた。機械の精度については経験を重ねてきたことで向上しており、人力では深く掘りすぎたり真っ直ぐ掘れないものを、きれいに施工できるものとなっている」と語った。

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    掲載日: 2019年1月23日 | presented by 建設通信新聞

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