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山岳トンネル/防音扉改造で発破音低減/西松建設と奥村組/車両通行部を二層化
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>西松建設と奥村組は、比較的安価で発破に伴う低周波音を効果的に低減できる防音扉を開発した。山岳トンネルで利用されている一般的な発破掘削防音扉の車両通行部を二層式に改造したもので、高知県発注の国道493号道路災害関連(小島トンネル)工事に設置し、性能試験を実施したところ、改造前の一般的な防音扉に比べ低周波音圧レベルで10dB、騒音レベルで7dB減衰性能が向上することを確認した。
坑内側に車両通行部の扉を増設し、既存の車両通行部、側面、上面をコンクリート充填パネルで接続することにより、車両通行部だけを二層式にした。坑内側の車両通行部が先に振動してエネルギーを損失させることで、防音扉の減衰性能を担保した。
小島トンネル工事で性能を評価した結果、 コンクリート充填200mmとした通常の防音扉の坑内側に、 コンクリート充填100mmとした車両通行部の扉部材を増設し、車両通行部だけを二層化した改造により、 改造前の防音扉に比べて減衰性能が向上した。
特長として、改造型防音扉はリース材として利用されている一般的な防音扉の車両通行部だけを二層式とするため、比較的安価に設置することができる。また、一般的な防音扉1基並みの省スペースに若干の組み立て時間の追加で実現できる。防音扉2基設置時とほぼ同等の減衰性能が得られ、防音扉2基設置する計画がある現場に採用することで、計画よりも早く発破掘削が開始できる可能性も高まる。
このほか、20ヘルツ以下の超低周波音は、窓ガラスや建具のがたつき現象を引き起こす可能性が高く、周辺家屋からの苦情の主な原因になっているが、改造型防音扉は特に10ヘルツ以下の成分に対して、高い減衰性能を持っている。
両社は、発破掘削を実施する山岳トンネル現場へ積極的に導入を提案し、周辺家屋に与える環境負荷のさらなる低減に努めていく。
残り50%掲載日: 2019年2月8日 | presented by 建設通信新聞