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鹿島と鹿島フィット、万象HD/1-3時間の大臣認定取得
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>【耐火被覆吹付ロボ実適用に前進】
鹿島と鹿島フィット、万象ホールディングスは、S造建築物の耐火被覆工向けに開発した乾式と湿式を併用する「ハイブリッド耐火被覆工法」で、1-3時間耐火の国土交通大臣認定を取得し、東京都内の建築工事に適用した。実適用にめどが立ったことで、乾式部分だけを手作業で対応し、苦渋作業となる湿式部分はロボットで施工する「耐火被覆吹付ロボット」の実用化に大きく前進した。
S造建築物では、火災時の崩壊を防ぐため、鉄骨表面に耐火被覆処理を施す必要があり、一般的にはロックウールとセメントスラリーを混ぜた被覆材を鉄骨に吹き付ける「湿式」が採用されている。ただ、吹き付け作業時に被覆材による粉じんが発生するため、シートなどで区画割りした中で作業員が防じんマスクなどを装着して作業しなければならず、負担が大きい。
ハイブリッド耐火被覆工法は、耐火被覆の吹き付け難度が高く、脱落の恐れがある下フランジに高耐熱ロックウールフェルトを巻き付け、ウェブと上フランジには高耐熱粒状綿を吹き付ける。高耐熱粒状綿は、通常の粒状綿より密度が高く、熱収縮率が小さいため、吹き付け後のコテによる押さえ作業が不要で、被覆の厚さも薄くできる。下フランジを乾式にすることで、湿式の作業による被覆材の飛散を少なくできる効果もある。
国土交通大臣認定は、2018年9月に1時間耐火、同11月に2時間耐火、19年2月に3時間耐火の認定を取得した。都内で施工中の建築現場では、10本の梁の耐火被覆作業に手作業でハイブリッド耐火工法を試適用した。
鹿島では、「鹿島スマート生産ビジョン」の中で「作業の半分はロボットと」とのコンセプトを掲げ、苦渋作業を伴う耐火被覆作業のロボット化を進めてきた。湿式部分がウェブと上フランジに限られるハイブリッド耐火被覆工法の実適用が可能になったことで、湿式部を耐火被覆ロボット、乾式部を人が作業する施工法を実用化できる可能性が高まった。
残り50%掲載日: 2019年2月27日 | presented by 建設通信新聞