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木造躯体床構造を開発/軽さ維持 遮音性確保/大成建設 工期短縮、コストも削減
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>大成建設は、軽量で遮音性能が高い木造躯体床構造「T-WOOD Silent Floor」を開発した。CLT躯体床の下階にゼオライトを敷き詰めた遮音天井、上階に乾式二重床を配置することで、木造の軽さを維持しつつ遮音性能を確保する。工期短縮やコスト削減も見込める。
躯体床を木造にする場合、重量床衝撃音への対策として、通常は躯体床上にコンクリートを打設する。床全体の重量と剛性を増加させることで遮音性能は高まるが、木造の利点となる軽さを損なうほか、養生期間が必要となり工期が長くなることが課題だった。
T-WOOD Silent Floorは、CLT躯体床とゼオライトを敷き詰めた遮音天井、乾式二重床などを組み合わせた。乾式二重床は硬質石膏ボードをパーチクルボードではさみ、フローリングを敷いた剛性の高い床材と二連支持脚で構成する。天井、床ともに高い遮音性能を備え、組み合わせることでより効果的な遮音対策を実現する。
CLT躯体床上下の空気層を密閉しないため、空気層の振動で衝撃音を増幅する太鼓現象を防ぐ。乾式工法の採用により、コンクリート床と比べ工期を短縮できる。RC造2階建て延べ4000㎡と同規模の木造に採用した場合、全体で約2カ月の工期短縮が見込める。
厚さ150mmのCLT躯体床に遮音天井と乾式二重床を組み合わせた場合、1㎡の総重量をコンクリート床90mm相当の213㎞に抑える。建物重量の軽減により躯体・基礎工事の軽減と建設コストの削減につながる。
実証では1時間耐火を想定した厚さ150mmのCLT躯体床、遮音天井、乾式二重床を組み合わせ、一般的な集合住宅やホテルの居室に求められる重量床衝撃音の遮音等級相当の性能を確認した。
今後、同社は遮音性能が求められる木造建築物や躯体床が木造の事務所やホテル、共同住宅などへ年間5件を目標に提案を進める。
残り50%掲載日: 2019年3月25日 | presented by 建設通信新聞