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熊谷組、SOINN/不整地運搬車AI制御で自動走行/安全性、生産性を向上
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>熊谷組は、SOINN(東京都町田市、長谷川修CEO)と共同でAI(人工知能)制御による不整地運搬車(クローラキャリア)の自動走行技術を開発した。不整地運搬車の安全性向上と、オペレーター1人による複数台の運転管理により、生産性の向上を図ることができる。今後、効率的な土砂運搬作業など新たなサービスの早期展開を目指し、開発を継続していく。
開発したAI制御技術は、オペレーターによる教示運転に基づく単独の不整地運搬車の自動走行技術と、AIによる制御を組み合わせた制御技術。2台以上の車両のスムーズな運行と、パソコンによる人の介在を少なくする省人化が可能となる。
これまでは、複数台の不整地運搬車が繰り返し自動走行する際にも衝突しないように、土砂積載の遠隔操作オペレーターのほかに、安全確認を行いながら不整地運搬車の自動走行を行うオペレーター1人が必要だった。しかし、AI制御によって衝突などの監視作業が不要となるため、土砂積載から土砂搬出までの一連の作業がオペレーター1人でできる。
AI制御のフローは、あらかじめオペレーターがカメラ画像により走路を確認しながら教示運転を行い、教示経路データを作成する。次に教示経路と車両サイズ・遠隔操作といった条件に基づき、複数車両のすべての走行位置関係を算出し、安全な位置関係や衝突の可能性がある位置関係をAIにより計算し、安全な状態だけを選定する。
引き続き、AIは与えられた経路の始点・終点の位置、土砂積み込み、土砂廃棄といった作業目標を考慮し、すべての位置関係の状態から最もコスト・時間が最小となる効率的な運行計画パターンを生成する。これらによって、AIによる運行計画パターンが生成され、オペレーターは操作盤のスタートスイッチを押すだけで、複数台の不整地運搬車は常時AIによって進行・停止の判断が行われ、衝突することなく、効率的に進行・待機を繰り返し、所定の作業目標を達成する運行を行う。
昨年9月に、熊本県の阿蘇大橋地区斜面対策工事の土砂運搬の実施工に今回の技術を導入し、AIによる効果を確認している。オペレーター1人による遠隔操作バックホウ1台とAI制御不整地運搬車2台による土砂積載、土砂運搬、土砂搬出の一連の作業を検証した。
残り50%掲載日: 2019年4月4日 | presented by 建設通信新聞