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非接触給電舗装の実用性確認/東亜道路、東大が共同研究 EV時代を支える技術
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>東亜道路工業と東京大学大学院新領域創成科学研究科の堀洋一教授らの研究グループは、走行中非接触給電舗装の試験施工を同社技術研究所構内で実施した。走行中の電気自動車(EV)へ充電できる舗装の実用化に向けた研究の一環で、大型車交通量の少ない道路であれば実用に耐え得る強度があることを確認した。性能評価結果は5月23日、横浜市のパシフィコ横浜で開かれる自動車技術会2019年春季大会内で発表する予定だ。
EVはガソリン車に比べて航続距離が短く、長時間充電が頻繁に必要など、利便性のさらなる改良が求められている。こうした課題に対処するため、電力消費効率の改善や蓄電池の高性能化などとともに、手軽で安全に充電できるようにするための非接触給電技術の開発も多くの研究機関で進められている。
今回の試験舗装では、基層の舗装に押出法ポリスチレンフォームで製作した型枠に収納したコイルを埋設し、その上にガラス繊維とアスファルトが主体のリフレクションクラック抑制シートを配置。さらにその上の中間層と表層の間にも同シートを配置した。コイルの埋設深さは、舗装修繕時に5cmの切削オーバーレイを実施することを想定して8cmに設定した。同技術を実用化するためには、安価かつ高効率、高精度でコイルを広範囲に埋設する必要がある。型枠はコイル配置の精度を確保するとともに、舗装施工時のコイルの破損を防止する役割も果たしている。
両者は16年度から、走行中非接触給電舗装の共同研究に取り組んでいる。東亜道路工業技術本部の藤永弥技術部長は、「現在、道路には多様な機能が求められるようになっており、非接触給電機能もその1つだ。堀教授らのグループとは、舗装時の熱への対策など、給電装置の道路への施工法や構造について研究してきた」と語る。
研究成果や試験施工での舗装の性能評価結果は今後、学会などで発表していく。5月23日には、自動車技術会春季大会内の有料学術講演会で「フェライトレスかつコンデンサレスコイルを用いた走行中給電システムのコイル性能と舗装耐久性評価に関する基礎検討」と題して居村岳広東京理科大准教授が発表するほか、同大会の無料フォーラムでは「走行中ワイヤレス給電の技術紹介」と題して発表することを予定している。
残り50%掲載日: 2019年4月17日 | presented by 建設通信新聞