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増収増益は3社/受注高は5社が増加/空調6社の2019年3月期連結決算
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>空調設備工事を主力とする上場大手6社の2019年3月期連結決算は、海外の売上高減少が影響した大気社を除き、5社が増収で、うち高砂熱学工業、三機工業、ダイダンの3社が増収増益となった。受注高は朝日工業社以外の5社が増加、うち3社が前期と比べ2桁増となった。大都市圏を中心とした大型再開発案件など一般空調の需要が引き続き堅調なことに加え、製造業などの生産能力増強への投資を背景に産業空調の需要もおう盛なため、事業環境は良好だった。20年3月期は3社が増収増益を見込む。先行き指標の受注高は、ダイダンを除いた5社が減ると予想している。
空調設備工事6社の2019年3月期連結決算
高砂熱学工業は、受注高、売上高、各段階の利益がいずれも創業以来の最高額を記録。売上高は2期連続して前期比2桁増となった。首都圏の大型再開発工事が順調に進捗したことに加え、工場やデータセンターなどの産業設備工事が増加したことが寄与した。売上総利益率も13.1%と、3期続けて13%台を確保した。受注高も前期比15.7%増となり、3300億円台に乗せた。経常利益は183億円。現中期経営計画の最終20年3月期の経常利益目標185億円に迫っている。
大気社は、売上高が国内で増加したものの、海外が8.6%減となったことが響き、若干の減少となった。利益は各項目でいずれも2桁増を記録。環境システム事業が好調に推移した。受注高は、塗装システム事業の前期比15.2%増が効いたほか、環境システム事業のビル空調、産業空調とも7%台の伸びを示し、トータルでも2桁増となった。
三機工業の受注高は、産業空調が引き続き大型案件を中心に前期比4割増の827億円の大幅増加となり、656億円のビル空調衛生を実額で上回った。建築設備全体では19.0%増と、全体での伸びを引っ張った。売上高は、前期からの産業空調受注増加などによって24.8%増の大幅増収となった。各段階の利益項目も大幅な増益を記録した。売上総利益率は改善ペースがやや鈍化したものの、0.2ポイント改善し14.9%となり、引き続き高水準を維持している。
ダイダンは、受注高、売上高とも順調に伸ばした。受注は電気工事と水道衛生工事が2桁増、工種別のリニューアルも2桁増だった。海外工事の受注は前期と比べ2倍を超えた。完成工事高は、産業施設工事が3割増と大きく伸びた。海外工事も4割弱の増加となった。
新日本空調は、受注高、売上高とも一般設備工事が2桁増となったことを要因に前期から伸ばした。利益面では首都圏を中心とした一部の大型工事の採算悪化によって、各段階の利益が減った。完成工事総利益率は9.1%となっている。
朝日工業社の受注高は、設備工事事業、機械製造販売事業とも前期を下回った。主力の設備工事事業ではビジネス環境施設や健康・医療環境施設は伸ばしたものの、生活・文化環境施設の受注減が響いた。売上高は、設備工事事業の生活・文化環境施設と生産環境施設、機器製造販売事業が堅調だった。
20年3月期は、順調に伸ばしてきた受注高に陰りがみえ、微増を見込むダイダンを除いた5社が減少との予想を立てる。高砂熱学工業と三機工業は2桁減と見通す。一方、売上高は大型案件などが進展することから、高砂熱学工業が3200億円に乗せる計画。大気社、ダイダン、朝日工業社も増収と予想している。
残り50%掲載日: 2019年5月17日 | presented by 建設通信新聞