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国交省/設計と施工の情報連携へ「4Dモデル」提示/時間情報付与、施工手順を可視化
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>国土交通省は3Dモデルに時間情報を加えた「4D」モデルの基本的な考え方を取りまとめた。発注者が設計業務で設計と施工の間の情報連携を目的に、設計者に対し4Dモデルの作成を指示する際の参考にしてもらう。4Dモデルの利用場面とともに、各場面に対応する4Dモデルの考え方を示した。2019年度は現場試行を踏まえ「4Dモデル作成ガイドライン(案)」を策定する計画だ。
国交省はBIM/CIMの原則活用に向け、環境整備を進めている。この一環として、5月に「設計-施工間の情報連携を目的とした4次元モデルの考え方(案)」を取りまとめた。
時間情報を付与した4Dモデルは施工手順を可視化し、実現可能な工程かどうか、安全を考慮した施工が可能かなどを確認できるのが特徴。設計意図を確実に伝達したい場面でも効果が期待される。ただ利用場面ごとに表現するべき事象の細かさ(粒度)が異なる。
計画・設計段階での4Dモデルの利用場面として、▽事業計画の立案や管理▽施工方法や設定工期の妥当性の確認▽複数の関係者間の意思決定▽施工者への設計意図の伝達-の四つを想定。それぞれの場面に応じて、適切な4Dモデルを作成するための要件を示した。
事業計画の立案や管理を目的とした4Dモデルは、事業の進展が分かる程度の施工ステップの粒度(年度ごとの工事の進行状況など)で分割する。年度ごとの予算管理に用いる場合は、大まかな進行状況を表現した4Dモデルに概算工費を属性として付与する。
設計時に想定する標準的な施工方法や設定工期の妥当性を確認する場面では、工期設定に用いた工程表の粒度にそろえて分割。施工段階で検討する施工手順よりも細かい粒度の表現は不要としている。
意思決定が必要となる地方自治体などとの関係者協議での活用が目的の場合は、意思決定に必要な情報を備えるモデルや、近接する施設の管理者が定める離隔が確保されているモデルを作る。施工者に発注意図を適切に伝達する4Dモデルには、施工での制約条件や施工上の留意点などポイントとなる点を含める。
今後の課題と検討項目も列挙している。事業計画から積算を考慮した詳細設計まで利活用場面が広範囲になることを踏まえ、施工者に受け渡す情報の検討を指摘。発注者が提供する4Dモデルと、施工者が独自に作る3Dモデルを作成、保存、流通させることが、施工段階での生産性向上にどの程度効果があるかを検討する必要があるなどとしている。
残り50%掲載日: 2019年6月5日 | presented by 日刊建設工業新聞