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  • AIで現場を高度管理/生産性向上に3次元モデル/国交省/補正に技術開発費

     国土交通省は、2017年度補正予算(案)に、AI(人工知能)を用いた施工管理の高度化に関する技術開発を盛り込んだ。AIを駆使した施工管理の高度化に乗り出す。国土技術政策総合研究所の研究プロジェクト「AI・IoTを活用した建設生産システムの高度化に関する研究」として、収集した現場データから“正しい判断”を導くAIの構築を目指す。 研究は、21年度をめどに数年かけて実施する。補正予算に盛り込むことで、このスケジュールを前倒す方針だ。

     

     i-Constructionに代表されるように、省全体の1つの方向性としてICTやAIなど新技術の“フル活用”を打ち出す中、社会資本整備におけるイノベーションを喚起。建設生産・管理システムの高度化を狙う。

     

     建設現場の生産性の向上を支える取り組みとして、収集・蓄積した現場データから、施工管理の高度化につながる正しい判断や、施工計画のシミュレーション(最適な施工計画の立案)を3次元モデルで導き出すことができるAIの開発に取り組む。

     

     研究の軸となるのが、作業員や建設機械の動きを可視化する現場データの収集。これに2次元の図面を3次元に変換することができる技術開発を組み合わせることで、作業員や建設機械の現場での動きを3次元モデルとして表現できる仕組みを築く。

     

     3次元モデルの バーチャルな空間の中で、さまざまなシミュレーションを 行うことで、最適な施工計画の立案や施工管理の高度化に結び付ける。そのシミュレーションの中で生み出す、正しい判断や効率的な 現場の動きを「教師データ」として整備。その教師データをAIに学ばせることで、改善すべきポイントを抽出できるというわけだ。

     

     蓄積した現場データから最適な施工計画や、改善すべきポイントを抽出することができるAIを構築できれば、複数の施工計画をシミュレーションして行う比較検討や、既に稼働している現場の改善に役立つ。施工管理の高度化は、焦点となっている働き方改革の実現や生産性の向上にも大きな効果が見込まれる。

     

     建設生産・管理システムの中にAIやロボットといった革新的技術を積極的に取り込んでいく視点は、人口減少(生産年齢人口の減少)や高齢化に向き合う、わが国の建設産業にとって欠かすことができない要素の1つとなっているだけに、研究開発にかかる期待は大きい。

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    掲載日: 2017年12月20日 | presented by 建設通信新聞

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