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  • 現場から・三井住友建設 新東名 ぐみ沢上高架橋ほか2橋

    【柱頭部をプレキャスト化/施工合理化へ初の工場製作】

     

     三井住友建設は、静岡県御殿場市で新東名高速道路「ぐみ沢上高架橋」「ぐみ沢下高架橋」「杉名沢第一高架橋」(発注者=いずれもNEXCO中日本東京支社)の3橋の建設を進めている。工事では、橋脚の上に設置する柱頭部をプレキャスト(PCa)化するなど、さまざまな技術的取り組みにより現場作業の効率化を図っており、生産性向上に効果を発揮している。

     

     3橋の構造は、多径間連続プレキャストU型コンポ橋。橋長は、ぐみ沢上高架橋(施工者=三井住友建設・川田建設・ドーピー建設工業JV)が899m、ぐみ沢下高架橋(三井住友建設・日本ピーエス・極東興和JV)が951m、杉名沢第一高架橋(同)が852mで、総延長は約2.7㎞に及ぶ。有効幅員はいずれも9.5m。

     

     架設工法は、3橋ともU桁リフティング工法で、同社の特許である自走式ガーダーによるU桁架設を行っている。

     

     3橋とも同じ断面、架設方法、製作ヤードを使用することで、スケールメリット、繰り返し作業による、作業の効率化を図った。

     

     生産性の向上と施工の合理化を目的として、柱頭部は工場製のPCa部材を使用している。柱頭部の重量は約25tで、工場からトラックで輸送するため軽量化を図った。柱頭部を工場製作したのは三井住友建設では初めて。

     

     U桁架設は、ガーダー架設後にセッティングビームに置き換えることで、ガーダーの解放時期を早めることを可能とした。このため、ガーダーを使った次の作業に早期に移ることができ、作業を効率化した。1径間の架設にかかる日数が12日間から9日間となり、工期の短縮を実現している。

     

     工事の進捗率は、ぐみ沢上高架橋が45%、ぐみ沢下高架橋が53%、杉名沢第一高架橋が15%。現場では、3橋全体で約230人が作業に当たっており、2020年9月末の橋面引き渡しに向けて、工事が最盛期を迎えている。

     

     牧野光所長(三井住友建設)は「積極的に新しい取り組みを行っている。これから先の工事に参考になるようにしていきたい」と意気込みを語る。工事の安全対策については、高所作業が多いため墜落・転落災害に特に注意すると強調したほか、「現場内をきれいにすれば、不安要素も減る。安全対策の根本だと思っている」と整理整頓の大切さに力を込める。

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    掲載日: 2019年8月8日 | presented by 建設通信新聞

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