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上場大手ゼネコン4社・第1四半期決算/大林清水売上・利益が過去最高/手持ち工事消化進み増収増益
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>上場大手ゼネコン4社の2020年3月期第1四半期の決算がまとまった。大林組と清水建設が連結の売り上げ、利益のいずれも第1四半期決算開示以降で過去最高を記録し、鹿島は売上高、大成建設は純利益が過去最高となった。大林組と清水建設、大成建設の3社は、手持ち工事の消化が順調に進み、増収増益となった。鹿島は利益が大幅に減少したものの「一過性の事象」としており、一部で懸念の声が上がっていた受注競争の激化や労務・資材コストの上昇による利益の悪化はみられない。
大林組は、国内建築の手持ち工事が終盤にさしかかり、確実に利益を積み増した。受注は、国内建築が順調だった一方で、土木は大幅減となった。「ターゲットとする案件が第2四半期以降に集中しており、通期では計画の達成は可能」とした。
清水建設も、手持ち工事の消化が進み、利益につなげたほか「開発事業物件の売却益や株式の売却益もあった」としている。受注は大幅に減少したが、「非常に手持ち工事量の水準が高く、消化余力が多くない中で、ほぼ計画どおり」とする。「20年の上期に向けて完成する大型手持ち工事が多い」としていることから、手持ち工事の消化時期に入っているとみられる。
大成建設も、国内建築工事を中心に手持ち工事が順調に消化できた。特に「国内の大型土木で工期終盤を迎え、追加工事が獲得できた」と増益の要因を挙げる。受注は、国内土木が大幅減となったものの、「案件が後期に偏る見通しで、計画どおり」とし、建築は国内の大型工事を受注するなど想定どおりに進んだ。
鹿島は、4社で唯一、減益となった。売上計上は、土木・建築とも堅調だったが、土木の完成工事総利益(工事粗利)が前期比で13.0ポイント低下の8.7%となったことが響いた。ただ、「一般的には工事の進捗に応じて損益を見直して利益が積み上がるものの、第1四半期は見直しがないタイミングが重なった」と要因を説明しており、一過性の事象と判断している。受注は建築・土木とも大型案件を獲得でき、大幅増となった。繰越高が積み上がっているものの、「今期がピークで、21年3月期にいったん“踊り場”を迎える」との見通しを示す。
各社とも、「業績に影響するほどの資材・労務費の上昇、受注競争の激化はみられない」との見解で一致しており、大手4社の順調さが目立った。
残り50%掲載日: 2019年8月8日 | presented by 建設通信新聞