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  • クリーンルーム/効率よく要求清浄度達成/清水建設が空調制御システム

     清水建設は、クリーンルーム内作業者の滞在情報や粒子濃度を検知し、要求清浄度に適した循環風量を維持する省エネ型の空調制御システム「クリーンEYE(アイ)」を開発・実用化した。対象とする清浄度は粒径0.5マイクロm以上で、クリーンクラスISO7-9としており、主な電子デバイス製造装置の組立工場などで要求される水準だ。既に複数の電子デバイス装置メーカーの生産ラインで同システムが採用されており、高い評価を得ているという。

     

     クリーンEYEは、クリーンルーム内に滞在する作業者を検知する画像センサーと粒子濃度を検知するパーティクルセンサーの2種類の環境センサーと、各センサーからの検知信号を受け、循環風量を制御する制御装置で構成している。制御装置が各環境センサーから得た検知信号を総合的に判断し、FFU(Fan Filter Unit)の運転を直接制御することで、必要最小限のエネルギーで効率的に要求清浄度を実現する。

     

     実証実験では、循環風量を一定に保つ従来システムに比べ循環風量を50%、ランニングコストを30%削減できることを確認している。また、制御装置が中央監視システムを介さず、直接、FFUを制御する仕組みを採用したため、システム間調整や専用配線が不要になり、初期費用も従来システム比で10-20%削減可能としている。

     

     これまでのクルーンルームでは、作業者の有無や人数、粒子濃度に関係なく、中央監視システムなどがFFUの循環風量を一定になるように制御していた。加えて、一般的に循環風量は、製造工程などから出る発じん量の最大値を想定して計画されるため、平常時は必要以上に高い清浄度が維持されてしまうことから、ランニングコストの低減が課題になっていた。

     

     将来的には同システムをAI(人工知能)と連携させ、作業者の人数が増える時間帯などを予測する機能を備えることで、循環風量の急激な増大を抑制し、より効率的なFFUの運転制御を実現する考えだ。

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    掲載日: 2019年9月18日 | presented by 建設通信新聞

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