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  • 空調上場大手の第2四半期決算/受注 3社が前年同期上回る/全6社が増収営業増益

     空調設備工事を主力とする上場大手6社の2020年3月期第2四半期決算が11日に出そろった。連結の受注高は、高砂熱学工業、ダイダン、朝日工業社の3社が前年同期実績を上回り、大気社、三機工業、新日本空調の3社が下回った。通期予想に対する受注高達成率は、大気社を除く5社が50%を超え、うち高砂熱学工業と朝日工業社の2社が、57%を上回って今期を折り返している。業績面は豊富な手持ち工事が順調に消化したことなどを背景に、6社すべてが増収営業増益となった。

     

    2451空調設備工事6社の2020年3月期第2四半期決算(連結)

     

     高砂熱学工業の受注高は、前年同期比4.5%増の1637億円となった。施工体制を考慮した計画的受注活動の展開で、一般設備、産業設備とも前年同期実績を上回った。海外受注も37.8%増となり、279億円とした。通期予想に対する受注高の達成率は57.4%となっている。売上総利益率は0.8ポイント上昇の13.3%。繰越高は5.3%増の2625億円に積み上がった。

     

     大気社の受注高は、海外が2割増加したものの国内で減少したことから、0.1%減の1184億円。環境システム事業は11.2%減の786億円だった。前年同期に大型案件の受注があったことによる産業空調の反動減が影響した。受注高の通期予想に対する達成率は49.3%となった。完成工事総利益率は3.3ポイント上がり16.9%となった。繰越高は4.6%増の1872億円となっている。

     

     三機工業の受注高は2.8%減の1009億円。建築設備の産業空調が前年同期に受注した大型案件の反動減になったことが影響した。一方で、プラント設備は、環境システムの大型案件受注があり大きく伸ばした。受注高の達成率は50.4%。売上総利益率は1.0ポイント上昇の14.3%。繰越高は1588億円ある。通期業績は、上期実績が計画値を上回ったことを踏まえ、受注高を含めすべての項目を上方修正した。

     

     ダイダンの受注高は、10.4%増の879億円。1000万円以下・短工期の小型リニューアル工事が消費税増税前の駆け込み需要で伸びたほか、インバウンド需要取り込みに向けた百貨店など、小売店舗の改修工事も増えた。通期予想に対する受注高達成率は54.5%だった。完成工事総利益率は0.6ポイント低下の12.5%。繰越工事高は1323億円となった。

     

     新日本空調の受注高は、一般設備工事の減少が響き13.8%減の592億円で、達成率は51.5%だった。完成工事総利益率は1.5ポイント改善の9.3%となった。繰越工事高は922億円。

     

     朝日工業社の受注高は、工場・研究所などの生産環境施設や倉庫・商業施設の流通環境施設が伸びたことで1.9%増の443億円となり、達成率は57.6%。売上総利益率は0.6ポイント低下の11.6%となっている。繰越高は787億円ある。上期実績を踏まえ、通期業績予想を上方修正している。

     

     通期の業績予想は、三機工業と朝日工業社の2社が上方修正したものの、これまで順調に伸ばしてきた受注高が減速する見込みだ。微増を見込むダイダンを除いた5社が減少するとの予想を立てている。

     

     一方、売上高は受注案件が順調に進展するとみて、高砂熱学工業、大気社、ダイダン、朝日工業社の4社が増収と予想している。

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    掲載日: 2019年11月12日 | presented by 建設通信新聞

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