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  • 清水建設、ニチアス/薄肉型巻付け耐火被覆材を開発/従来比施工性1割向上

     清水建設とニチアスは、鉄骨大梁の耐火被覆工事の施工性を向上させる2時間耐火の薄肉型巻付け耐火被覆材を開発した。近くニチアスが同社製品マキベエの「高密度仕様25mm品」として発売する。高密度仕様25mm品は、既に清水建設が施工中の東京ワールドゲート・神谷町トラストタワー(東京都港区)の大梁の一部に4万6000㎡を適用した実績があり、厚手の従来製品に比べ施工性が10%程度向上することを確認している。

     

     鉄骨耐火被覆の吹付工の不足や現場の環境改善を背景に、湿式に代替して乾式の巻付け型耐火被覆材を採用する現場が増えている。しかし、巻付け型耐火被覆材には運搬、巻付けといった一連の作業で負担軽減のためのスリム化が求められていた。

     

     そのため両社は、従来製品よりも薄手ながら同等の耐火性能を発揮する薄肉型の巻付け耐火被覆材マキベエの高密度仕様25mm品を開発した。マキベエは、原材料となる製鉄所から排出されるスラグと天然鉱石を高温で溶融した溶液を遠心力で繊維化・集綿し、表面に難燃性の着色不織布を接着させた2層構造の耐火被覆材だ。

     

     同等の耐火性能を維持しつつ巻付け耐火被覆材のスリム化を図るためには、単位面積当たりの原材料密度を高める必要があった。そこで、繊維化・集綿の製造ラインで原材料の密度を安定的に高められる製造条件を模索し、製品化に成功した。開発に当たっては、清水建設が基礎実験や施工性の検証、ニチアスが製品仕様の選定を担当し、両社で耐火認定取得に向けた性能確認実験を実施した。

     

     高密度仕様25mm品は、同性能の「従来仕様40mm品」に比べ40%近く薄く、1㎡当たりの重量は3㎏と従来仕様に比べ1kg、25%軽量化している。

     

     耐火性能については鉄骨大梁を対象に、一重巻きで耐火2時間、二重巻で耐火3時間の国土交通大臣認定を取得している。鉄骨小梁は適用対象外となる。

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    掲載日: 2019年11月27日 | presented by 建設通信新聞

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