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  • 空調設備上場大手/連結受注高、2社が増/6社とも増収営業増益

     空調設備工事を主力とする上場大手6社の2020年3月期第3四半期決算が出そろった。連結の受注高は、ダイダンと朝日工業社の2社が前年同期実績を上回り、高砂熱学工業、大気社、三機工業、新日本空調の4社が下回った。通期予想に対する受注高達成率は、高砂熱学工業とダイダンの2社が80%を超えている。業績面は手持ち工事が順調に消化したことなどを背景に、6社すべてが増収営業増益となった。

     

    2747空調設備工事6社の2020年3月期第3四半期決算(連結)

     

     高砂熱学工業の受注高は、前年同期比0.3%減の2365億円となった。国内、海外とも施工体制を考慮した計画的な受注活動を展開したことなどから、前年同期実績を若干下回った。海外受注は350億円を超えた。通期予想に対する受注高の達成率は82.9%となっている。売上高は設備工事業の産業設備が6.9%増だった。売上総利益率は0.4ポイント上昇の13.1%。繰越高は3.6%増の2559億円に積み上がった。

     

     大気社の受注高は、環境システム事業、塗装システム事業とも減少し、10.6%減の1667億円。受注高の通期予想に対する達成率は69.5%にとどまった。売上高は海外が減少したものの、国内のビル空調分野が3割程度増加したことが寄与し、前年同期実績を上回った。完成工事総利益率は1.6ポイント上がり17.0%となった。繰越高は5.3%減の1811億円。

     

     三機工業の受注高は2.7%減の1509億円。建築設備の産業空調が前年同期に受注した大型案件の反動減になったことが影響した。一方で、プラント設備は、環境システムの大型案件受注などがあり大きく伸ばした。受注高の達成率は75.4%。売上高は豊富な繰越工事の進捗が順調だったことなどから、若干伸びた。売上総利益率は0.7ポイント上昇の14.4%。繰越高は0.4%減の1570億円。

     

     ダイダンの受注高は、22.7%増の1359億円。海外工事が5割以上伸びた。通期予想に対する受注高達成率は84.4%だった。売上高は、主力の空調工事が13.3%増となったことが寄与した。完成工事総利益率は0.4ポイント上昇の12.8%。繰越工事高は14.0%増の1372億円となった。

     

     新日本空調の受注高は、一般設備工事の減少が響き7.6%減の857億円だった。ただ、一般設備の海外と原子力施設設備工事は受注を伸ばした。受注高達成率は74.5%。売上高は若干伸びた。完成工事総利益率は0.8ポイント改善の9.3%。繰越工事高は9.6%減の901億円。

     

     朝日工業社の受注高は、工場・研究所などの生産環境施設や学校・宿泊施設の生活・文化環境施設が伸びたことで1.9%増の598億円となり、達成率は77.5%。売上高は、生活・文化環境施設などが大きく伸びたことで大幅に増えた。売上総利益率は1.4ポイント低下の10.7%となっている。 繰越高は701億円。

     

     6社とも通期の業績予想に修正はない。順調に伸ばしてきた受注高は減速し、ダイダンを除いた5社が減少すると予想する。一方、売上高は手持ち工事が順調に進むとみて、4社が増収を見込む。

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    掲載日: 2020年2月17日 | presented by 建設通信新聞

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