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大成建設/シールド機 ビット交換工程を短縮/「凍らない加泥材」注入/作業空間構築の手間半減
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>大成建設は、凍結しない加泥材を用いたシールドマシンのビット交換手法を開発した。凍結工法を採用する大深度のトンネル工事におけるビット交換の効率化が狙い。シールドマシンの面板と凍結地盤の凍着を防ぐことで、ビット交換に必要となる作業空間を構築する手間や労力を低減できる点が特徴。工程の短縮(危険作業の縮減)によって安全性の向上にも役立つ。
材料メーカーである富士化学、凍結工事などを手掛ける精研と共同で開発した。
「凍結しない加泥材」を用いたビット交換手法
延長5㎞の下水道幹線を構築する名古屋市上下水道局の「名古屋中央雨水幹線下水道築造工事(その2)」に適用。計2回のビット交換のうち、昨年7-8月に実施した最初のビット交換で、その安全性や効率性を確認した。
実際に面板の前方(全面)を掘削して、ビット交換のための作業空間を構築する従来手法と比較して、約半分(上半部)の掘削で済むことから、掘削作業に要する労力や期間を半減させることに成功したという。
切羽とシールドマシンの外周を凍結させることで地盤の安定性を確保する従来手法は、シールドマシンの面板と周辺の地盤が強固に凍着してしまうため、面板の前方(全面)をすべて人力で掘削してから、ビット交換を行うなど多大な労力と時間を要していた。
同社は効率化できるポイントとして、この人力での凍土掘削に着目。あらかじめ面板の前面に「凍結しない加泥材」を注入して面板と地盤(凍土)の凍着を防ぐことで、面板を回転させながら、より小さな空間で効率的に交換作業を行う新たな手法を開発した。
掘削範囲の最小化によって、従来のように面板の前方(全面)に大きな作業空間を構築することなく、上半部に構築した必要最小限の作業空間に面板の半面ずつを引き込んでビット交換を行うことができる。
全面を掘削する人力でのはつり作業が不要(上半部のみの掘削で作業空間を確保)となることから、凍土掘削のボリュームや掘削に要する期間を2分の1に縮減できる。
半面ごとに摩耗したビットの交換を行うことから、前方での支保工を用いた足場の設置も不要。より安全で効率的に交換作業を実現した。
残り50%掲載日: 2020年3月5日 | presented by 建設通信新聞